Sayaka Ishizuka

一般社団法人コード・フォー・ジャパン/総務省地域情報化アドバイザー/Code for …

Sayaka Ishizuka

一般社団法人コード・フォー・ジャパン/総務省地域情報化アドバイザー/Code for YOKOHAMA。横浜市職員歴30年。2022年12月まで横浜市デジタル統括本部にデジタル専任職として勤務、「地方公務員が、本当にすごい!と思う地方公務員アワード2017」受賞

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「葬送のフリーレン」見ましたか? 私は、アニメもコミックも両方見ていますが、勇者一行が魔王を倒した「後」から始まるという、そう来たかーと思う設定ながら、実に深い示唆に富む名作だなぁといつも感じる作品です。 その中でフリーレンをはじめとした魔法使い達が、次のようなことを言います。 これを聞いた時に「あ、DXの話と一緒だ。」と思いました。 私はよく自治体に伺って、業務効率化やデジタル導入支援などを行っていますが、ここはちゃんとできるなと思うところとそうじゃないところの差は

    • 誓い

      最近「公務員辞めます!」的な宣言noteがやたらにレコメンドされてくるのですが、一方で「公務員であり続けるか否か」みたいなことが話題にされる場面も増えていて、個人的には「わざわざその壁立てる必要ある??」と思うことが多いです。 実際、転職した途端に現役職員から公平だの平等だのという話をされることも多いのですが「こちとら自治体職員30年もやってて、あなたよりよっぽどキャリアあるんで、そんなことわざわざ言われるまでもないですけど??」と言いたくなる感じもありつつ、なんとなく不安を

      • バランス

        先月、多摩地域の自治体職員が参加する自主研ネットワーク「タマガワリーグ」にて開催されたイベントにお呼ばれいたしました。 これまでにやっていたことや転職のことなど色々質問されましたが、その中で「どうやって仕事と家庭の両立をしているんですか?」という質問が多々ありました。 どうも昔から死ぬほどワーカホリックな人間だと勘違いされているフシがあって「石塚さんっていつ寝てるんですか」とか聞かれることが多いので、この機会に書いておこうと思います。 優先順位第一位は常に家庭で残業ほぼゼ

        • オマージュ

          DXについての講義などを多少させていただく自分ですが、現代にあって自分だけで生み出す知識などというのは当然ながらほぼ皆無なので、私が話すことは誰かの言ったことのパクリであるという自覚が常にあります。 なので、「別に私に依頼しなくても誰が話してもいいんじゃないかなぁ…」とよく感じていました。 ところが、最近読んだ本に書いてあったことを読んで「お、自分がやってるのはこれだよ。」と思うことが。 私がやっていたことは「オマージュ」だったんだと思うと同時に、自分の中にある知識を定

          ナラティブ

          2023年は、何度「パターン・ランゲージ」という言葉を口にしたかわからないという自分にとって、ずっと気になりつつも行く機会のなかった町が真鶴町でした。 「パターン・ランゲージ」が何かというのを一言で説明するのはすごく難しいですが、怒られるのを覚悟でざっくりいうと「良いモノを創造する過程で作る人と使う人がきちんとコラボレーションするためのコツの集合体」という感じです。 クリストファー・アレグザンダーによって書かれた元々の「パターン・ランゲージ」は、町や建物を対象としたもので

          日常と非日常

          能登半島地震で震度5強の地震を受けた氷見に応援観光してきました。 氷見とのつながりは2014年から。 当時、廃校となった高校の体育館と校舎をリノベーションした氷見市の市庁舎が話題となっていた時期で、当時市長をされていた本川さんにご案内いただき、2年連続でよこはまYYラボのメンバーで伺ったことがきっかけでした。 今回、応援観光に行こうと思ったきっかけはこちらのテレビを見たから。 懐かしの「ひみ番屋街」から中継されており、宿泊施設も再開しだしているが、今年は寒鰤が豊漁なのに

          日常と非日常

          立ち止まる

          昔々、ITは完全にコストセンター扱いでした。 365日動いて当たり前で、たった1時間の停止で無事に動いていた364日23時間が無かったことにされる。 そんな世界でした。 そして、今になって「DXのための投資をしなくてはー!」と騒いでいるわけです。 うまくいくわけがありません。 そして長く人材育成もコストセンター扱いでした。 人材は勝手に育つもの。育たなかったら首切って他の人材を入れればいい。 そんな世界でした。 そして、今になって「DX人材が足りん!リスキリングだー!」と騒

          立ち止まる

          楽して損取る

          DX(Digital Transformation)の定義は「デジタル技術が人間生活のあらゆる側面に引き起こす、あるいは影響を与える変化」なので、Dはあくまで手段であってXが大事というのは、DX系の研修やら講演やらでは枕詞のようになっています。 それをわかりやすく伝えるために使っている比喩がこちらです。 私が考えた比喩ではないのですが、どこかで聞いて「これめっちゃ上手いな」と思ったので使わせていただいています。 私が考える最大限にデジタルツールの強みを活かす方法は「今ま

          楽して損取る

          アートとサイエンス

          「Dr.STONE」というアニメをご存じですか? 原作は週刊少年ジャンプで連載していた漫画で、私はそっちをずっと見ていたのでアニメの方は見たことなかったんですが、最近なんとなく見始めて「なにこれすごい」ってなりました。 物語は、地球上を謎の光線が照らし、その光を浴びた人類が全て石になるところから始まります。 石になった人はそのまま死んでしまうわけではなく、意識を保っている状態であるというのがこの石化光線の特徴なのですが、その中で無類の科学好き少年「石神千空」はいずれ来る復

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          公務員の必須スキル?

          地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2023への応援記事執筆のために、各年度ごとの推薦文を以下の要領でChatGPTに突っこんでみました。 【分析方法】 ①アワード受賞者の推薦文をChatGPTに読ませて、個別の受賞者ごとに「特徴点」を解析 ②年度の受賞者を全て解析したら「これらの結果から推察される公務員が備えるべきスキルはどのようなものだと考えられますか。」という質問をして回答を得る。 ③①と②を年度ごとに繰り返す。 自分のFacebookには全ての解析結

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          夢を語るのはだれだ

          遡ること十数年、まだ自分が自治体職員だった頃のこと。 民間企業からの登用で横浜市役所に部長職として入庁された方とお話する機会がありました。 その時にお聞きした言葉で印象的だったのは「市役所はお客様が選べないってことに入ってみて初めて気が付いた。」というものでした。 民間と自治体の相違点 自治体と民間企業で決定的に違うのがこの点で、自治体には「金銭的な利益追求」という概念が存在しない代わりに「公共の福祉を追求する」という概念が存在します。 「公共の福祉」に則ると、地方自治

          夢を語るのはだれだ

          循環と向上

          人と話すことで気づきを得ることは多い…というか、人と話さないと気づきを得ることができないのではというほど大事なことだと思う今日この頃。 昨日は友人たちと話しながら「ストレスになる組織とそうじゃない組織の差」について「あっ、そうか!」と思ったので、忘れないうちに書き残しておこうと思います。 インプットとアウトプットの黄金律? 以下の記事によれば学習効果を高めるにはインプットとアウトプットが「3:7」の割合であることが良いのだそうです。 個人的にも自分を高められる瞬間って

          循環と向上

          AIはありかなしか

          画像生成AIや対話型AIなどの界隈が騒がしいです。 特にChatGPTの登場以来、その脅威が実感されるに従って日に日に騒がしさが増している気がします。 技術革新による新しいツールに対してラッダイド運動的な極端な排除活動がいかに無意味なものであったかというのはすでに歴史が証明しているとおりです。 便所の落書きと言われたインターネットは今や生活に欠かせないものとなって、公民問わず全てのサービスを飲み込みそうな勢いですし、「こんなもん日本では普及しない」と言われたスマホで今この

          AIはありかなしか

          DXの絵本

          昔々、まちには馬車が走っていました。 ある時、こう考えた人がいました。 「もっと速く、もっと遠くへ移動することはできないだろうか。」 そのころすでに使われていた「蒸気機関」という力を使って、蒸気船や蒸気機関車がつくられました。 多くのヒトやモノがはやく、遠くへ運べるようになり、人々の暮らしは便利になりました。 昔々、人々は紙に書いた文字で言葉や想いを伝えていました。 ある時、こう考えた人がいました。 「もっとはやく、もっと手軽に言葉や想いを伝えることはできないだろう

          公務員の退職

          新年度ですね。 年度末は皆さまどのようにお過ごしでしょうか。 私は新しい仕事にもぼちぼち慣れてきて、生活リズムもできつつあります。 ここ数年、年度末になるたびに公務員の知り合いからの辞めます報告が増えている印象があります。 とはいえ、フィルターされた範囲では通常の観測値とは違う可能性があるので、横浜市の数字を拾ってみました。 上記報告には最初の方に市長部局と消防・交通などの区分ごとに採用・定年退職・定年前早期退職、普通退職、その他(死亡・懲戒免職など)の数字が載っているの

          公務員の退職

          10年来の友人で流山市の市議会議員である近藤みほさんの応援寄稿しました。 https://note.com/mihokondoh/n/nd22076308785

          10年来の友人で流山市の市議会議員である近藤みほさんの応援寄稿しました。 https://note.com/mihokondoh/n/nd22076308785