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あなたの幸せを祈る

10ヶ月前、3週間の教育実習最終日。
私は担当クラスの生徒33人全員にメッセージカードを渡しました。

たかが3週間かもしれません。でも3週間自分なりに生徒に向き合いました。

3週間生徒みんなを見ていて感じたのは、一人一人みんなに違う良さがあるということ、みんな今から本気で目指せば何にでもなれる、それぐらいの可能性とエネルギーを持っているということでした。

それをただ伝えたくて。みんな一人一人素敵な存在で、私はあなたたちの笑顔に救われていたと伝えたくて。完全に私の愛を押し付けただけでしたが自分の想いを全部詰め込んだメッセージを一人一人に書きました。


そして今日、こんなことを耳にしました。


先日、一人の先生がある生徒と話している際、その生徒の胸ポケットに何かが入っていることに気づきました。


「胸ポケットに何入れてるん?」そう聞いた先生にその生徒は、


「〇〇先生(私)がくれた手紙。これ私のお守りやねん」

と答えたそうです。

それだけ、ただそれだけのやりとり。
たまたまその先生と会う機会があった今日その話を耳にして、正直とても驚き、同時にとても嬉しく思いました。

私が中学の教育実習の先生を覚えていないように、きっと生徒たちも私のことを忘れていく。そんな過去の一瞬だけ関わった人なんて忘れてしまうくらい、生徒たちの今が楽しいものになってほしい。そう思います。

その子だってそのうちそんな紙切れ捨てるでしょう。それでいいんです。それでも何かの機会にそのメッセージがその子を支えることがあれば、何かで悩んだ時「誰やったか、私の笑顔が世界を救うとか言ってた人いたな」って思い出してくれることがあれば。それだけで。

いや、10ヶ月経った今もカードを残してくれている、そのことで十分、十分すぎるくらい幸せだ。

人の幸せを祈っているようで、結局は自分の幸せを祈ることになっている。その人が幸せなことで私も幸せになる。

もう一生会うことはないかもしれないけど遠くであなたの幸せを、心から願っています。

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