市役所に嚙みついてみた~やろうとすればできることをなぜやらないのか?~
今、子が通う認可保育園が廃園しそうで、市から転園勧奨を受けています。しかし、転園先の保育園がほとんどなく、大多数の子どもたちが分室(待機児童の一時預かり施設)に流し込まれそうになっています。
この事実も相当酷いんですが、辛いのは私だけではなく、私と同じ環境の方々、全員同じです。
だから、あまり感情的になって市に噛みついても意味がないと、心のどこかしらけていました。
文句を言っても現実は変わらないから、苦情だけなら言わない方がマシです。
ただ、私は思いついてしまったんです。
万能薬にはなりませんが、少しでもこの状況を改善できる方法を。
その提案は、自分にも周囲にも市にも少しだけメリットがある内容だと思っています。
児童待機や分室に行かざる得ない子ども達の総数を全体として減らせる可能性がある提案です。
もしもデメリットがあるとしたら、瞬間風速的に市役所の担当者に作業の手間がかかる可能性がありました。しかし、試してみる価値はあるかと思って、市に問い合わせてみました。
市の対応
結果的に私の提案は通りませんでした。
リーダー責任者になぜダメなのか理由を尋ねると、スケジュールの問題で難しいと言われました。
はぁ?!
私は食い下がって、
「いやいや、あの~、平時でなくて有事の時ですから、スケジュールの問題だけなら調整すればよくないですか?おそらくそこまで作業負担はないですよ?休日出勤や残業を一切させないために、そう言ってるんですか?」
と尋ねました。
すると、残業とかの問題ではなく、
その作業にはスケジュールが決まっていて、
もうその作業期間は終わっていてもうできない、との事でした。
「いや、だから。
その作業をその期間でしなければならない法的制約や根拠はないんですよね?だったら調整でやり直しも検討できるでしょ?それをなんとかするのがマネジメントの仕事じゃないですか?やろうと思えばできるけど、やらなかったんですよね?その判断が本当に正しいものですか?有事ですよ?!」
小さなメリットのために許容できるデメリットを計算し、判断する。
そこにはリーダーの価値観も含まれる。
私が聴きたかったのは、その価値観なのだ。
どうしてやろうとすればできることをやらないのか?
「小さすぎるメリットのためには、労力を割けない。手間というデメリットの方が大きい。」
この回答でもよかったのだ。
「全体の公益になっていても、事前に公布したルールに書かれていないことはできない。たとえ有事であっても。」
この回答でもよかったのだ。
有事だからと公平性を担保できない対策を出している市役所は、今、私に対して「公平性」という言い訳のカードが使えない。
公務員は何のために誰のために仕事をしているのか?
ここまではできるけど、これ以上はできない。
どこまで身を切る覚悟があるのか?
このあたりの価値観をえぐる私は、
真のモンスターだと自分でも思う。
私はさらに噛みついた
「市役所の中にも未就学児の子育て正規社員の方々おられますよね?その人たちに3月末までに認可保育園を優先的に退園いただいて、分室に行っていただいて、それで空いた保育園の枠を私たちの転園先の枠にしていただいてもいいんですよ?コレ本気で言ってるわけではないですけど、それくらいの覚悟と気概でやってくださいよ。」
トドメの一言だった。
もう謝って事態を収束させることに注力する様子で、
私もこれ以上は攻撃(?)しないことにしました。
私の目的は、相手に謝らせることではなく、
できない理由が何なのか、その裏にある相手の価値観を聴くことであり、
もう価値観は伝わってきたので。
共感するけど同意はしない
市役所の方々って、本当にコレを徹底されていて、そのスキルは本当に素晴らしいなぁと感心します。
でも、100%同意しなくてもいいので、
数%でも同意して行動を変えるか、
第三の選択肢を提示してもらわないと、
問合せは単なる苦情窓口にしかならない。
もったいない。
現実は何も変わらない。
でも、私自身、やろうと思えばできるけどやってないことは結構ある。
育児もしかり、家事もしかり、おそらく仕事も…。
やろうと思えばできることを毎日やっていたら、しんどくて死んでしまう。
有事の時はできることを全力でやるべきでしょうけど…。
さて、公務員は、有事の時は、何をどれくらいやればいいんでしょうか。
追い詰めると政治家と同じで、割に合わないから誰もやりたくなくなる。
私が言い過ぎたのかもしれないし、
公務員が怠慢なのかもしれないし、
答えはでないけれど、
人生で初めて公務員に噛みついてみました。
※すべて電話のやり取り。怒鳴ったりはしてません。
復職準備は保活からやり直し。
春がまだ遠い。
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