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美味しい映画、料理を通じた成長物語

食べることが好きだ。

そして何より、料理というものに魅了されている。食材と調味料、料理法、それらの組み合わせでマジックのように全く新しいものが出来上がる。

その過程に心踊る。

一流レストランに勤める腕のいい料理人であるカティはシェフと口論になり店を辞めてしまう。

就職活動はうまくいかず、行き着いた先は移民の少年達が暮らす自立支援施設の食堂。

まともな料理を作るには設備も食材も不足している。更に人手もない。

やむなく、少年達に料理やサーブの仕方を教える羽目になる。

料理をしたこともない。そしてちゃんとしたレストランなんて行ったこともない。

そんなバックグラウンドから最初は戸惑う少年達だったが、やがて料理の面白さに目覚め、それぞれの才能を発揮していく。

主人公のカティも少年達も恵まれた育ちではない。それが彼らの人生に影を落とすのは、アサーティブ・コミュニケーションが出来ないことだ。

言いたいことをうまく伝えられなくて黙り混み、膨れっ面をしたり暴力を振るってしまう。

だけど料理を通じて自信を持つに連れ、自分も相手も尊重できるようになっていく。その変化に胸がいっぱいになった。

フランスで移民の子供たちが安定した暮らしを実現できるよう、職業としての料理教育をしている実在する教師からヒントを得た物語。

読後感のよい映画。そして出てくる料理がどれもめちゃめちゃ美味しそうで心満たされる。

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