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映画感想文「カラフルな魔女」児童文学者角野栄子に惚れ込んだ監督が作ったドキュメンタリー映画

88歳のチャーミングな女性。

なんて素敵なんだろう。おばあちゃんでもなく、おばさんでもなく、○○ちゃんのお母さんでもなく、性別や年齢を超えた「角野栄子」という女性が、そこに存在してた。

「魔女の宅急便」の原作者だということ、2018年に児童文学のノーベル賞と呼ばれる「国際アンデルセン賞」を受賞したこと、くらいしか知らなかった。

でもこの映画を観て、すっかりファンになった。

何しろ、明るい。いつも笑顔。気さくに人に声をかける。常に楽しいことを探してる。

そして、元気。いまでも週7日、1日6-7時間執筆活動に勤しむ。アフター5は近所に散歩に出かける。

食欲旺盛。何でも食べる。自炊もちゃっちゃとお手のもの。

いつも、おしゃれ。カラフルな服を身につける。ブティックで帽子などの小物を物色する。

映像には出てないが年齢も年齢だけに、大変なことはいっぱいあるはずだ。身体のあちこちが痛かったり、衰えを感じたり。ネガティブなことはたくさんあると思う。それらを微塵も感じさせない。だからこちらも彼女の年齢を忘れてしまう。

こんな活力に溢れ楽しげな88歳、なかなかいない。

真っ白の肌に真っ白の髪。ピンクの花柄のワンピースがよく似合う。

大学を出て出版社に勤務するも、すぐに結婚退職。夫と共にブラジルに移民。帰国後、子育て中の34歳の時、ブラジルでの生活を本にしてみてはどうかと学生時代の恩師に勧められ、作家に。その人生もカラフルだ。

彼女に惚れ込んだNHKのプロデューサー宮川麻里奈氏の初監督、ドキュメンタリー映画。確かに惚れる気持ち、わかる。

すっかり惚れ込んでしまった私も、これから彼女の書いた児童文学を読んでみようと思ってる。

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