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#赤木さんはあなたです

森友事件の渦中で公文書の改ざんを命じられた近畿財務職員・赤木俊夫さんが2018年3月に自ら命を絶ち、2年が過ぎた今年3月、俊夫さんの奥さんの雅子さんが、その死の真実を明らかにしてほしいと国と佐川元財務省理財局長を提訴。
タイミングを同じくして、俊夫さんが死の直前に書き遺した「手記」が公開されました。

その裁判が先日7月15日に始まりました。
同じ日に発売されたのが「私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?」です。

森友事件ってどんなんだっけ…?という方は、この動画を見ると大分掴めるのではないかと思います。

ごく普通の夫婦を襲った悲劇

森友問題とは、国による国有地の格安払い下げが国会で問題となる中起きた文書改ざん事件。と同時に、それによりごく普通の夫婦を襲った悲劇でもあるということが分かります。

この動画で涙声でご主人のことを語る雅子さんですが、この本では、夫婦の歩みから、自分の意思に反して俊夫さんが公文書改ざんをさせられることになり死を選ぶことになるまでの道のり、そして遺された雅子さんの深い悲しみ、孤独、葛藤が丹念に記されていきます。
そして、「手記」は公表すべきものと考えながらそれに踏み切れなかった彼女が、こうして決意を胸にインタビューを受けている…それに至るまでの2年間に何を思い、進んでは戻る日を送っていたのか…。

発売日に家に届き、その日に50ページぐらい読んだんですが、昨晩本格的に読み始め、数時間で読了してしまいました…!
私自身は、涙ながらに読むというよりは、雅子さんをここまで強くした驚くべき変化に、ページをめくる手が止まらなくなったのです。

実は私も“まさこ”なので

私には夫もパートナーもおらず、それを助けることができなかった深い後悔と悲しみは理解できないかもしれません。

なんですが、私も“まさこ”(漢字は違いますが)であるゆえ、どこか親近感が沸くというか、全くもって他人事のように思えないのです。
彼女がずっと願ってきた「真実を知りたい」という想いは、当たり前のように抱くであろうもので、それが叶えられない世の中であって欲しくないという怒りもあります。

次回の裁判は10月。長期戦になるようです。
ひとりひとりにできることは小さいかもしれませんが、自分なりに雅子さんを応援し続けたいと思います。





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