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春と修羅

まえからほしかった宮沢賢治コレクション を買ってしまった
とてもきれいな本だけど
読むだけならもっと安い全集でも中古でもメルカリでも青空文庫でも読める

でも、これはわたしの心のお守り

戦禍に言葉を編む という番組を見た

人は言葉に殺され言葉に守られる生かされる

昨夜、母はほとんど寝ずに夜通し唸っていた
動かないはずの足をベッドから突き出し
毛布を蹴り落とし窓ガラスを蹴り続けていた
認知症ではない
脳のどの部分が破壊されどこが残されているのか
朝からずっと母を諭し叱り泣かれ
わたしは優しくないのか
むすめとしてもっと
母を愛し慰めるべきなのか
でも介護看護はきちんとしている
栄養も水も痰吸引も着せ替え
髪を切り口腔ケアをしおしめを替え洗濯し
看護師さんと話し爪切りを教えてもらい
作業療法士さんとこれからのことを話し
ぜんぶやって仕事に行って帰ってきて
栄養入れて、あと尿を取る
明日も同じ、これからずっと
何度も書いたけど作業は嫌ではない
母の心の暗闇に寄り添えない
引き込まれたくない
だから
言葉に守ってもらう


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