蛙化現象、蛙化現象……あぁ、蛙化現象……。

この言葉を認識してからというもの、頭にこびりついて離れません。もしかしたら、あれも、これも、それも全部、蛙化現象だったのか!?

蛙化現象とは、5日に発表された「Z世代が選ぶ“2023年上半期トレンドランキング」の“流行った言葉”部門で1位になったもの。「好きな人や気になる人の些細な行動で、突然気持ちが冷めてしまう」ことを指すのだとか。

ふーん、若い子たちは大変だな。そう感じたのもつかの間、強烈な既視感が襲ってきたのです。「これ、適切な言葉はなかったけど、昔からあったわ！」

思い返すとかつての自分は、この蛙化現象とおぼしきものに打ちのめされてばかり。そのたびに自己嫌悪へ陥り、非モテ人生をひた走りしていました。

でも、いつの間にか結婚して、子どももいるというのも面白いもの。

おそらく、硬直化していた事態が進展しはじめたのは、この蛙化現象を受け入れたからです。誰でも蛙化する危険性があるから、それを前提としたマインドに切り替えたんですね。

つまり、恋愛成就という「勝ち」を急ぐからこそ、頓挫したときのダメージが大きい。だから、蛙化という「負け」をあらかじめ想定するようになった。すると、心の余裕も生まれてきたわけです――。

投資の格言にも、こんなものがあります。三田紀房さんの株式投資マンガ『インベスターZ』より。

「勝とう勝とうは負けの元」

ま、恋愛も投資も人生も、一度勝ちをつかんだからといって、すなわち「成功者」というわけではありません。みなさん、気長に楽しみましょう。

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