小木の日常―夏―
ここまでやや堅い印象の記事が続いてしまったので、
今回から4回に分けて小木の日常を紹介します。
(口調が変わりましたが、中の人は一緒です)
寒い中、冬のことを書くのはなんだか気が滅入るので夏秋冬春の順でいきます。(田舎暮らしを描いた映画「リトル・フォレスト」もこの順でしたね)
まずは夏の天気からご紹介します。
新潟の夏というと暑いイメージがあります。
佐渡も多少気温が低いとは言え、やはり暑いです。
体感的には東京とほぼ変わりません。
海に囲まれているので湿気もムンムンでエアコン無しでは生きられません。
一方で海の青さや山の緑がいちばん濃くなる季節でもあります。
夏の日本海はたらいに水を張ったように静かでどこまでも透き通ります。
小木の夏は毎年6月30日に行われる「茅の輪祭り」で始まります。
半年間の穢れを清めて厄災をはらい、残り半年の無病息災を祈る行事です。
境内には出店やミニ茅の輪の販売があり、近所の人で賑わいます。
梅雨が明けると気温はぐんぐん上がり始め、
海遊びにうってつけの季節となります。
海水浴
シュノーケリング
SUP
シーカヤック
ダイビング
ヨット
「佐渡小木海岸」は国の天然記念物および名勝に指定されていて、
風光明媚な景色を見ながらマリンスポーツを楽しむことができます。
そして小木の夏といえば・・・
「アース・セレブレーション」と「小木港祭り」の2大イベントです。
前者は佐渡、いや日本を代表する太鼓芸能集団「鼓童」が主催する音楽フェスティバルです。世界中から音楽を愛する人々が集まり熱狂します。
メインのライブ以外にもワークショップやフリンジと言われる無料ライブ、国際色豊かなキッチンカー等が町を盛り上げます。
家にいてもにぎやかな音が聞こえてきて、胸が高鳴る3日間です。
それが終わると翌週には小木港祭りが待っています。
こちらは江戸期から続く木崎神社の例祭です。
各町内による芸能の奉納や花火の打ち上げ等が行われます。
花火は昔ながらに寄付者のメッセージが読み上げられます。
「○○ちゃん元気に育ってね、ばあばより」
「○○、△△さん結婚おめでとうございます、末永くお幸せに」
花火が美しいのはもちろんですが、込められた思いに感動します。
そして、クライマックスは三尺玉!
これは全国でも十数か所でしか打ち上げられていない特大花火です。
ドーンという轟音と共に大輪の花が咲き誇ります。
祭りが終わると同時に小木の夏も終わりを迎えます。
夏は小木の人が最も忙しく、最も輝く季節です。
毎年夏が待ち遠しいような来てほしくないような気分に包まれます。
最後に食べ物も一つだけ紹介しておきます。
夏、というか祭りの時に食べられているのが身欠きニシンの甘露煮です。
身欠きニシンとはニシンの干物を指す言葉で、江戸期以降、北海道で作られたものが北前船に乗って全国へと出回るようになりました。
これを長い時間かけて煮付けたものが祭りの席で食べられています。
飲食店ではなかなかお目にかかれませんが、
町の人と仲良くなればお裾分けしてもらえるかも・・・?
以上、小木の夏についてご紹介しました。
次回は実りの秋、お楽しみに!
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