【枕草子】降るものは雪(二五〇段)
【解釈】
降るものは雪。美しい言い回しです。
現代語に訳す必要ゼロの完成度、そして普遍性であると思います。
枕草子には、冬の景色も時おり出てきます。
中宮定子とのやりとりで知られる「香炉峰の雪」(二八〇段)も真冬の話ですね。
第一段から、冬は朝早くにめっちゃ寒くて雪とか降ってると風情があっていいと言っているくらいだし、清少納言は寒さに強い人だったのでしょうか。
雪とあられはいいけれど、みぞれはダメ。
言いたいことは何となくわかる気がします。
みぞれに濡れると面倒だし、べちゃべちゃして地面が汚くなるのも今ひとつ。そして何より冷たいですね。あられは氷の粒ですから、かぶってもちょっと払えばOKです。
この11月に九州から北海道へ引っ越して、最初に降ったのはみぞれ。
とてつもなく寒いと思ったけれど、札幌のポテンシャルからすればずいぶん暖かい11月だったようです。まとまった雪はなかなか降りませんでした。
11月半ばに雪が降らないなんて遅い遅いと言われる中での雨は本当に冷たくて、そして時々降ってくるみぞれはいっそうの冷たさで、少し恨めしく思ったものです。
その後何日かたって上空の気温が下がったのか、つぶつぶしたあられに変わりました。
清少納言的にも、ようやく合格と言ったところでしょうか。
12月の札幌は、すっかり雪景色になりました。
一面に雪が降り積もった様子は、やっぱり風情がありますね。寒いけど。
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