モンスターハンター

原作好きは観てはいけない…
なら誰が観るのか…(絶望)

2020年12月3日公開
監督はポールアンダーソンで主演ミラジョボてまたこの…
ハンター役はマッハ‼︎‼︎のトニー・ジャー
ポール&ミラジョボの夫婦コンビはバイオ映画の初期2作以外は微妙な映画しか撮ってない気がするが、業界人はどういう目で見てるんだろうか
トニージャーの起用は嬉しかったし、アクションも流石だったし、映画は出来はともかく世界中で公開されてるわけだし、これをきっかけにもっと売れまくるといいな

で,映画だが、とりあえず「造形」面はとても良かった
砂漠フィールド、ハンターの装備、モンスターやアイルーのCG、どれもよくできていたと思う
…しかしまぁ良かったところはそれくらいかなと…

この映画は「モンハン」という有名ゲームタイトルを「映画化」したもので、原作好きが期待したのは「3Dアクションゲーム」では表現しきれない「世界観」や「戦闘の臨場感」だと思う
危険なモンスターを狩り、素材を武器や道具に加工し、肉を調理してうまい飯を食い、そしてまた狩りに出る。そんな生活の中で、突如近郊に現れた超危険モンスターのリオレウスの脅威に、ハンター達は力を合わせ武器や罠を駆使し立ち向かう…
そんな映画を期待したが、出てきたものは「アメリカ製モンスターパニックホラー」だった…

自分は「パニックホラー」も「アメリカ式勧善懲悪銃パンパン」も大好きでよく観るが、それはそのノリを娯楽として理解した上で自ら求めて楽しんでいるのであって、そのノリをそのまま「モンスターハンター」の世界に持ってこられたらそりゃ「クソオブクソ」になるってのが何故わからないのか…

冒頭の砂上船のシーンですら、ディアブロスに胴を貫かれたりして明確に人が死ぬシーンが描かれ、その後のネルスキュラのシーンでは「ミスト」ばりに蜘蛛に卵植え付けられて孵化して死ぬシーンがあり…
「モンスターは強大な存在で、現代兵器ではどうしようもない」というシーンを描いてくれたのは結構だが、モンハンってこんな世界観じゃないよな…

まぁリアルにしたらこんなもんかもだし、モンハン世界じゃハンターの方も「超高所から飛び降りても無傷」だったりの超人的身体能力を備えてるので、軍人とはいえあくまで人間の彼らがこうなってしまうのは仕方ないかもだが…

そのあとようやく登場のハンターさんも、「弓矢で長距離支援」のシーンはカッコよかったのに、その後の「近接格闘シーン」でアルテミスと互角で超ガッカリ…
いや相手がドウェインジョンソンなら互角でも許すが、ミラジョボじゃ正直アクションのキレはともかく迫力には欠けるし…ハンターにはある程度超人であって欲しかった…

ついでに、ハンター達はその世界で文明を築いて生活しているのに、どうも「現地の野蛮人」な描かれ方をしてるのもキツかった
原作プレイヤーとしてはどうしても「ハンター側」の目線で見てしまうのに、アメリカ軍人と互角程度の身体能力だし、チョコを渡されて餌付けされるし、知性に欠けた行動が多いし、「餌!」みたいなジョークも品がないし、いや一体これは何の映画なのか?

ディアブロス戦も武器や罠で削って消耗させて落とし穴で無力化、みたいな原作っぽい戦いはせずに、目ん玉に毒矢射ってマシンガンとRPGとか…リオレウスもハンターとの共闘は半ばで中断されて、現代に戻って現代兵器戦が始まるし…

唯一良かったシーンは「オアシスでアプケロスと遭遇する」とこだろうか
あれは「うわぁこの世界ってこういう感じなんだぁ…」ってちょっと感動した
もっとああいう「モンハン世界」を描いて欲しかったな。結局巡ったロケーションは砂漠と蜘蛛と天廊?だけだし……いや何でだよ…マジで…

というわけで、とりあえず原作好きには観る価値がなく、じゃあパニックホラーや冒険アクションとしてどうかというと、「前半はグロ・後半はアクション」と半々くらいなのでどうにもだし、アクションもモンハンらしいわけでもなく見応えあるという程でもなく…
特に前半のネルスキュラのシーンは苦手な人はマジで無理なキツイパニックグロなので、全体的にお勧めできない映画になってしまったと思う

つまり、「いつものポールアンダーソン映画」なんだ
ポールが嫁のミラジョボのかっこいいシーン撮って
「俺の嫁最高んほぉー!!」ってなってるだけの映画だ
いつもの事なんだ……残念な事に…

というわけで評価は3/10
CGやアイテムの造形は流石だっただけに、その他がゴミなのが惜しい
素材だけ貰っていい脚本と監督がつけばまだやれるが、公開時に評価が低いだけじゃなく人種かなんかで炎上もしてたので、続編は絶望的だと思う…

3回死んでクエスト失敗ですわ!チーン

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?