アサシンクリード

概要(wikiより) 
『アサシン クリード』(原題: Assassin's Creed)は、2016年公開のアメリカ合衆国の映画。ユービーアイソフトのゲームソフト『アサシン クリード』を原案とした、SFアクション映画である。日本では2017年に公開された[4]。

原作は10作品以上続くヒット作で自分もほぼ全作プレイしている
「3」で主人公が死んでからは惰性でプレイしてる(でも4はかなり好きだ)が、まぁ原作の世界観の理解度はかなり高い方だと思う

良かった点
・アニムス内での過去編は衣装もアクションもかなり上質
しかもパルクールアクションはプロがガチで高所からの飛び降りアクションをしていたりとこだわりも感じる
原作の特徴であるパルクールフリーランと、多対一でも圧倒する近接格闘アクションを、実写ならではの熱を持って完全に表現してたのは正直ビビった
全く文句なしどころか思わず感動してしまった
お見事でした

気になった点
・良かった点以外の全てがあまりにも退屈
つまり現代編が丸ごと退屈。というか、もうハッキリ言って「クソ」
原作の主人公は「俺はバーテンだ、バーテンダー(笑)」みたいな事を言うコミカルな男で、それがアニムスでの過去体験を通してアサシン教団とテンプル騎士団とのいざこざに巻き込まれ,最終的には高尚な志を持って命を落とすという割と泣かせるヤツだったが、映画の彼は正直「無」
序盤はほぼ喋らないし、終わってみてもよく性格がわからんし、全く魅力がない
それは彼だけでなく現代編の全ての人物がそうで、「アブスターゴ社という巨大企業で人類の未来のための実験をしている」という「意識高め」の設定に釣られて、全員「意識高いそれっぽい事」を言うだけで個性が薄い
聞いたことあるようなセリフばかりで先が全て予想できる薄っぺらさなのに、妙に意識高いストーリーを描いてる感じがクソ滑っている
低めに静かなトーンで人類がどうとか過去やら未来やらの話を淡々とするばかりで、そんな話はもうさまざまな作品で100万回聞いてるので、現代編が丸ごと「どっかで見た」という感想で終わる薄っぺらさだった
その割に映画120分のうちの100分くらいは現代編なので、過去編の熱を冷まして凍らせてかき氷にするくらいに映画の良さを自ら潰している
さらに、その「過去編」に移行する…アニムスに潜るのも、映画が始まって20分後にようやくである。オープニングから20分間も、退屈な現代編を見せられて、正直家でアマプラとかで見てるとつまんなすぎて、心折れそうになる、というかなった
オープニングこそ派手なアサシンアクションで惹きつけるべきだったのではないか?
「真実などなく許されぬことなどない」というアサシン会合を見せられても、初見さんは何いってるかわからんだろうし、シリーズ経験者も「またその意味ありそうで全く無い決めセリフか…」と失笑するだけだし…
この作品が残念な評価なのは全て
「現代編がクソ」
コレに尽きると思う

・かといって過去編も…
アクションは最高だが、結局過去編も「キャラがよくわからない」という欠点がある
「教団のために」とかそんな高尚な意思で動いてる風なセリフばかりで、彼らの思いとか状況や感情がほぼ表現されないので、アクション以外に見るところがない
AC2の「エツィオ」なんかはキャラとしても非常に面白くて愛着が湧いたが、この映画の彼らは「アサシンアクションのための装置」くらいの価値しかない
現代編はキャラも何もかも退屈で、過去編もアクション以外に楽しめる要素がないので、正直「これは映画として価値があるのか?」と思ってしまう…

・新アニムスがダサい
「アニムス」の設定変更…あれクソダサくない?
原作は単純にポッドみたいなのに寝てアニムスに接続してたが、映画ではマシンアームに宙吊りにされて、過去をリアルに追体験している設定になっている。が、過去編のアクションに合わせて宙吊りの主人公が追体験パントマイムしてるのがあまりにもクソダサくて、しかも過去編のアクションの合間にかなりの頻度でカットインするので、過去編のアクションの良さをクソダサパントマイムで逐一潰してる感じがすごく気持ち悪かった
撮ってて誰も「これダサくね?」って思わなかったんか?
思ってくれ…ダサいぞマジで…

総評
過去編の衣装とパルクール&格闘アクション以外の全てが退屈という悲しい作品
全体的に、ボソボソ声で聞いたようなセリフを述べるだけの、薄っぺらいキャラクター達が織り成すアサシンストーリーは、チリガミ程度の価値しかない残念な出来
それが上映時間のほとんどを占めるので、ハイクオリティなアクションの熱もあっという間に氷漬けという残念さ
過去編を担当したスタッフの無念の声が聞こえる呪われた映画になってしまったと言えよう

点数は4/10
「真実などなく、許されぬこともない…だが現代編テメーはダメだ」

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