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海外事業部を牽引する坂本さんインタビュー!国連WFP・JICAという経歴を持つ坂本さんがサグリを選んだ理由は?

採用担当の山本です!
今回はサグリのシンガポール法人において、海外事業を牽引する坂本さんにインタビューを行いました。
P&G、国連、JICAと異色の経歴を持つ坂本さんがスタートアップのサグリを選んだ理由とは?是非ご一読ください!

ドバイで行われたCOP28で登壇する坂本さん
東京大学を卒業後、P&Gにて消費財のマーケティングを7年経験。
その後、国連WFP、JICAを経て、2023年サグリに入社。

スラム街のすぐ横に高層ビル、に違和感を持った大学時代

サグリの海外事業部では「農業分野でのカーボンクレジットの創出・販売」を目指していますが、もともとこのような環境問題などにも興味があったのでしょうか。

もともとは、親が消防士だったこともあり、公務員など公共の仕事に興味は持っており、国をつくる官僚になろうと考えて東京大学に進学しました。

大学では当初、文化ニ類で経済学を学びましたが、マクロ経済のモデルを見ても実際に人はそんな合理的には動かないだろうと感じてしまい、2年生からは、教養学部の国際関係論に進み、開発経済(発展途上国の経済学)の勉強を始めました。

フィリピンのスラム街にも足を運び、貧しいけど、幸せに暮らしている人々が印象的でしたね。一方で、スラム街のすぐ近くに高層ビルが立っていることにも違和感を感じました。
貧しい人々、困っている人々のすぐ横できれいなビルで不自由なく高層ビルで生活を送る人がいることには、今でもおかしいな、と感じます。

途上国の方が課題がわかりやすく、かつ深刻で緊急性があると感じ、官僚を目指すよりも途上国に関わる仕事がしたいと考えるようになりました。

ただ、英語は全く話せず、学生時代は体育会で野球漬けの日々でした。1社目に入社したP&Gでは公用語が英語であり、また3年目からシンガポールに駐在し、なんとか英語がビジネスで使えるようになりました。

国連WFP・JICAで働きながら、途上国でテクノロジーが人々の生活を変えていくことを実感

坂本さんは国連WFPやJICAで働いていたと伺っていますが、サグリに出会ったきっかけは?

友人の紹介です。

P&Gでの勤務したのち、もともとやりたかった途上国関連に携わりたいと思い、イギリスの大学院で再度学んだ上で、国連WFPという紛争や自然災害など緊急時や栄養改善が課題となる途上国に食糧支援を行う機関で勤務しました。その後はJICAのインドネシア事務所で国家の経済振興など、国際協力の仕事に従事しました。

JICAで働いていた頃、国連本部から新しいポストでのオファーも獲得し転職する予定だったのですが、その際に知人から、「サグリがシンガポール法人を立ち上げ、東南アジア事業の責任者を探している」と紹介がありました。
知人からは、「坂本くんは興味ないと思うけど、他にいい人いたら紹介して」との声掛けでしたが、ちょっと話を聞いてみよう、と思いました。

ベトナム南部のプロジェクトサイトで、現地農協の方と議論する様子

ご友人からは興味がなさそうと思われていたんですね。なぜ話を聞いてみようと思われたのでしょうか。

国連WFPやJICAは世界的な公的機関ということもあり、組織の力が大きく、その分「個人が出せるユニークな価値」が限定的ではないかと感じていました。そして、時間軸が長い事業なども多く、途上国が変わっていく、という実感が目の前で得られないところもありました。

例えば、JICAでは経済成長の基盤を整備するために、インドネシアに知財制度を導入する、というプロジェクトを進めていました。確かに知財制度を導入すれば、良い技術が特許として保護され、長期的に国をよくしていく、ということが理屈ではわかりますが、知財制度の導入が完了してすぐに国の経済成長に結びつくわけではありません。政策という高い視点からの仕事ということもありますが、なかなか貢献している実感の沸きにくい仕事でした。

その一方、テクノロジーで世の中が変化をしていくことは途上国にいて肌で感じていました。例えば、銀行口座を持っていない途上国の国民もアプリケーションを介してお金の送金がやりとりできるようになるなど、テクノロジーで世の中がよくなる、ということはインドネシアで暮らしながら実感していました。

テクノロジーを使えば、伝統的な国際協力機関でなくても、収入の格差などの課題を解消できるのではないかと感じました。

民間企業=悪、と考えていた中で、インパクトスタートアップに感じた魅力

公的機関ではなく民間企業で、”ビジネス”での途上国発展に可能性を感じたということでしょうか。

資本主義は、経済成長をもたらす一方で格差を助長するものです。民間企業は資本主義下で、経済合理性に伴って利潤追求を優先するため、貧富の格差が生まれ、環境も悪化することがあります。

私は民間企業はすべて悪だ、と考えていた一方、インドネシアで実感したテクノロジー普及のスピード感、そして人々の生活を実際に変えていく影響力の大きさを感じ、サグリの話を聞いてみようと思いました。

実際に、サグリでは利益追求だけでなく、ビジネスを通じて途上国の課題解決もでき、社会的インパクトも同時に追求できるという点に魅力を感じましたね。

代表の坪井からサグリの話を聞いてみて、いかがでしたか。

当時は「カーボンクレジット」の事業はまだ初期の構想段階で「こんなことができるかも!!」というお話でした。
農家さんが「カーボンクレジット」を創出し、大企業が買い取ることで、大企業のお金が農家さんに還元できる!とというスキームに魅力を感じました。また、技術面でも、岐阜大学発ベンチャーというところでCTOの田中さんの研究実績もあり、信頼できるのかな、と思いました。

これまでの経験をすべて活かせる環境。
そして、事業が伸びていくことを実感。

サグリへの入社に迷いはありましたか?

意外とありませんでしたね。
周りからは「お前どうした?」「リスクとったね」とは言われました。

「テクノロジー」×「ビジネスモデル」の話を聞いて、これをスケールさせるのは、手前味噌ですが自分が適任なのではないかと思いました。

P&Gでマーケティングやマネタイズ、Go-to-Marketなどビジネス面での戦略策定をしていた経験と、国連やJICAなどの公的機関で、省庁・官公庁との交渉や、政策に関わる経験の両方があるからこそ、サグリで活かすことができるのではないかと感じました。

それまで実は、自分の中では、P&Gでの経験と、国連・JICAの経験は、全く別のキャリアで全くシナジーが無いな、と感じていましたが、サグリに入社したことで、この二つが上手くハマり、経験を充分に活かせていると感じています。

今の仕事では、COP28でドバイを訪問し、各国の閣僚と話したかと思えば、ベトナムの農協を訪問し、昼間からお酒飲んでいるような農家さんと話をすることも。政策の大きな話から、個人の農家さんまで、サグリではマクロからミクロまで実施できるこの環境は、途上国の課題解決をしたい自分にあっていると思います。

2023年11月に実施された、日ASEANの農業シンポジウムで日本企業代表としてプレゼン

実際に入社してみてGAPはありましたか?

良い意味で、スタートアップっぽくないな、と思いました。
ITスタートアップというと、ギラギラしていたり、社員がみんなどこがグロースしないと、と焦っていたりというイメージがありますが、サグリのイメージは、「男子校の理科部・化学部」に近いです。皆が好きな実験や研究をし、その結果をビジネスに実装しているイメージです。メンバーも、農学の専門家・機械学習エンジニアから、インド法人も含めて多国籍なメンバーが揃ってますし、多様性があることもサグリの魅力ではないでしょうか。

また、関係省庁との関係性は想像以上でした。
サグリは初期段階から農水省の支援を得ていたり、と「農業分野への支援」「環境問題」「衛星の活用」「スタートアップの海外展開」など国の政策の方向性と合致していることは大きな強みなのではないでしょうか。
代表の坪井さんの関係構築力もかなり強いと思います。

公的機関からサグリに転職され、やりがいは感じていますか。

事業が伸びていき、社会的なインパクトが拡張していくことことを実感しています。国連やJICAでは、相手国が自走できるようになり、そうなったら自分たちは手を引きますし、予算が増えることはないため、「事業が伸びる」という感覚は持てません。
1社目が民間企業だったこともあるのか、やはり、事業がグロースすることは気持ちがよく、そしてそれとともに社会的インパクトも拡張していくことが居心地がいいですね。

スタートアップだからこそできる社会的インパクトと利益を両立するビジネスモデル。サグリのモデルの横展開を目指す。

今現在、サグリで取り組みたいことは何でしょうか。

現在も海外メンバーの採用にも携わっていますが、グローバルで多様性のある組織を創っていきたいと考えています。P&Gの時代から、いろんな国籍のメンバーがいる組織に所属することが多く、採用やチーム作りにも取り組んできました。

学生時代にずっと続けていた野球部でも誰がどのポジションにマッチするか、この人はこんなところが強みでこれに向いているな、と考えて、当てはめることが好きでした。

似たような人ばかりの組織よりも、キャラクターの違うメンバーでチームをつくり、OUTPUTを最大化していきたいです。

サグリの海外事業では、日本人である自分よりも、各国のスペシャリストが対応したほうが良いと感じる場面もあります。
将来的には、自分がいなくても仕事が回るようになれば、自分はサグリのような会社を量産する、という次のステップへ進みたいですね。

サグリのような会社を量産、とはどのようなイメージでしょうか。

まずはサグリを社会的インパクトを出せる会社のモデルケースとし、同じようなスタートアップを量産することを目指すことが、将来的な目標です。
新興国ビジネスをメインとするサグリが、上場を達成すれば、モデルケースになりえます。

「スタートアップで」と考えているのは、大企業の既存のビジネスモデルでは、今あるものを社会的インパクトのある形に転換する、というのは株主を含めた関係者間の利害関係の調整なども含め、壁が大きすぎるのではないかと考えているからです。

スタートアップで、ビジネスモデルから立ち上げるフェーズであれば、民間企業として利益を生み出せる体制と、社会的インパクトの両輪を無理なく回せるモデルを構築しやすいのではないかと思います。
そういった意味で、ビジネスモデルの構想段階から仮説を立て、状況に応じて事業をピポッドしていけるスタートアップだからこそ、「利益追求」と「社会的インパクト」の両立が可能なのではないかと考えています。

そのためにまずは、サグリで成功モデルとノウハウをつくりあげて行きたいです。

最後に、この記事をここまで読んでいただいた方へのメッセージをお願いします。

ここまで記事を読んでいただきましたが、読むだけでは伝わらない魅力がサグリにはあると思います!
実際に働いているメンバーも話してみると、それぞれに専門性やバックグラウンドがあり面白いメンバーばかりです。
少しでもサグリにご興味もったら一度、連絡して、実際に話してみていただくことをおすすめします!!

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