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ニッポンのマスク哲学 〜貴方の顔に価値はありますか〜

マスクをしないと入店できない飲食店で、食事を終えた客がノーマスクでペチャクチャ話し、食事を終えた後は屋外なのにマスクを再着用する。
紅白歌合戦で同じ室内空間にいるのに出演者と審査員はマスクを外し、観客とバックダンサーはマスクを着けている。
記者会見でマスクを付けて登場した重役が、話し始める直前でマスクを着ける。

面白いね、コロナウイルスというウイルスは、いや今年はインフルエンザウイルスもであろうか。飲食を始めてから飲食店を出るまでの間は感染力を持たないらしい。同様に紅白歌合戦の出演者や審査員に選ばれたり、記者会見で話を始めた途端、感染力を持たなくなるらしい。

無論、そんな訳がない。では我々日本人は(既に大多数の人にとってコロナウイルスが脅威にならなくなったにも関わらず)どのような場面でマスクを着け、どのような場面でマスクを外すのか?
その哲学を自分なりに考えてみた。

結果、マスク着用の是非はそのタイミングでその人の顔がその人である必要があるどうかに依存している。と結論づけられるのではないか、と思った。マスク着用の是非は匿名性の有無に依存しているのである。

Case1:飲食店

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