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訂正する力

今年も様々な本に楽しませてもらった。
本を読んで自分を省みるし、本を読んで社会や他者に関心を持つ。本は、心地よく生きるための道標だなと、つくづく感じる。

東さんの本はいくつかトライしては難しくて、
難しくありませんと書いてあるのにも関わらず難しかったのだけれど、この本はとても読みやすかった。

現状維持でもリセットでもなく、訂正。
修正ではなく、訂正。

現状維持もリセットも思考停止で幼稚だ。
白黒つける、片方を間違いだと全否定するって、ちょっとカッコ悪いよね〜って話。

老いることは訂正すること。

東浩紀、2023、訂正する力

歳を重ねる中で、カッコ良く粋に訂正できる大人になりたい。
刻んだ歴史の質に拘りすぎず、かといって潔癖な程に真っ新に美しくなることを求めすぎず、過去をリスペクトしつつも、ツギハギだらけでもいいとこ取りで「訂正」できる事ほど、粋な歳の重ね方なのかもしれない。

ちょうど最近みた、いちばんすきな花というドラマで間違い探しをテーマにしていたけれど、
あのドラマって、ぐーんと視点を上昇させて、哲学的に考えると、この本のメッセージに通じるのではないかなと思った。

お堅い哲学ぽさはないけど、哲学だ。心にジワっと沁み渡った。

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