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朝ごはんに、ベイクドポテトとパンケーキ。


#私の朝ごはん

テレビのバラエティ番組でアメリカの風景が映ると、ベイクドポテトとパンケーキが食べたくなる。

高校生のときに、修学旅行でロサンゼルスを
訪れた。
1週間滞在していたのだが、そのうちの3日間だけ
「ホームステイ」をする予定になっていた。
そこでお世話になったお宅で、忘れられない
朝ごはんを頂いたのである。

少し話題はそれてしまうかもしれないが、
朝ごはんに出てきたパンケーキの前に、
ベイクドポテトの話をしておきたい。

私には、生まれつきの食物アレルギーがある。
卵や乳製品、ナッツが食べられない。
こんな事情があり、
料理を作るときはホストマザーが、
「小麦粉食べられる?」「じゃがいもいける?」と一つひとつ確認してくださったのだった。

小麦粉とじゃがいもで何作るんだろう?と首を
かしげていると、ベイクドポテトが出来上がった。

皮付きのじゃがいもと玉ねぎを角切りにしたものを
小麦粉と塩コショウを混ぜたもので和えて、
ローズマリーと一緒にオーブンで焼くという感じ
だった。

滞在中はほとんどこれを頂いていたのだが、
毎回食べても飽きなかった。
ローズマリーの香りがじゃがいもとこんなに合う
なんて!  とびっくりしたことを覚えている。

ベイクドポテトができると、みんなで食卓を囲む。
ごはんの前に、毎回不思議なお祈り(?)をした。
食卓にいるみんなで手を繋いで黙想したあとに、 ホストファザーがお祈りの言葉を唱えて十字を切るのだ。
最初は戸惑っていたが、数を重ねるたびに幸せな
時間へと変わっていった。

そして、やっと朝ごはんになる。
その日のメニューはさっきのベイクドポテトと、
チョコチップ入りのパンケーキ、カリカリに焼いたベーコン、あとメープルシロップだった。

これは余談だが、ベーコンとメープルシロップの
甘じょっぱい組み合わせにもはまってしまった。

私の記憶は、朝ごはんの温かい湯気の中に今も
残っている。

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