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グルジアだ!ジョージアだ!サカルトヴェロだ!

以前、ソ連時代にモスクワに駐在した日本人の滞在記を読んだんですが、その中に「ロシア人に「うまいもの食べに行こう」と誘われると、大体中央アジア料理かグルジア料理になる」という内容があったんですね。
グルジア、2015年4月22日から日本政府は呼称を当事国からの要望を受けて「ジョージア」に変更していますが、この国はワインやら美食やらで旧ソ連地域では有名なんです。コーカサスのほかの国と比べてみても、クルミを多用したりスパイスだったりと独特ですし、おいしくてワインが進むんですよ。ロシアやウクライナでは地方都市でもある程度の規模の都市であればジョージア料理を出す店があるようです。

2019年にモスクワに行ったときにランチを食べたジョージア料理店。
次に行けるのはいつになるか…

そんなジョージア料理は旧ソ連各地に料理店があり、中央アジアにもあります。これまでに、タシケント(ウズベキスタン)、ビシュケク(キルギス)、アルマティ(カザフスタン)、ドゥシャンベ(タジキスタン)のお店に行きましたね。大体首都とかの大都市です。

2016年に行ったアルマティのお店。ここはちょっとお高かった。確かヒンカリ(ジョージア風小籠包)、シュクメルリ(鶏肉のニンニク煮込み)とワインちょっと飲んで5000円くらい。

ジョージア料理のありがたい点は、「料理と、お酒との相性を楽しめること」。中央アジアもお酒は割と飲めるのですが、現地の飲酒文化はウォッカ、それと「せいぜい」ビールなんですね。日本みたいに「唐揚げの油と濃い味付けにハイボール!」とか「寒い冬に湯豆腐と熱燗」とか「濃厚な馬刺しに強い芋焼酎」みたいな、酒肴を楽しむというよりも「ウォッカをぐいっとやって景気づけて、そんで手っ取り早く酔っぱらおうぜ!」というノリや雰囲気が強い気が…
その点、ジョージア料理店に行けば「あそこならお酒と料理を楽しめる」、というのが保証されているわけです。これは酒好きにはうれしかったです。そんな場所が、旧ソ連圏のそれなりの都市に行けば確保されているわけですから、これはありがたい。

タシケントの老舗ジョージア料理店で出される自家製ワイン。たまに酸っぱかったりするがそれもまたよし。このお店は多人数でシェアすれば1000円台でワインを死ぬほど飲めた。



なお最近日本にもウズベク料理店やウイグル料理店が増えましたが、なかなかジョージア料理店は開店してくれませんね…(以前、ごく一時、開店していたそうですが)。
一応東京のロシア料理店にはジョージア料理やジョージアワインを出してくれるところもありますし、金沢にはジョージア料理を出してくれるレストランもあるようですが、ワイン好きが多い日本ですし、ぜひジョージア料理店が開店してほしいものです。

最後に、タイトルの「サカルトヴェロ」ですが、こちらはジョージア語での自国の名称になります。この国名の呼称をめぐっては周辺的な議論を含めるとこれだけで原稿が一つ書けるので、また別の機会に。

それではよいお年を!


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