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大地はまずはじめに彼女自身と同じ大きさの星散乱える天を生んだ。天が彼女をすっかり覆い尽くし、常久に揺るぎない御座となるようにと。(ヘシオドス 神統記)

ヘシオドスの神統記では、「(大地)が星散乱える天を生んだ」と述べており、天は生まれた時から星があった事になっています。

この点が旧約聖書の天地創造物語と違っています。

神は言われた。「水の中に大空あれ。水と水を分けよ。」神は大空をつくり、大空の下と大空の上に水を分けさせられた。そのようになった。神は大空を天と呼ばれた。夕べがあり、朝があった。第二の日である。

旧約聖書にはこう書かれており、「天」が出来たのは、第二日です。

星の方はどうかと言うと、

神は言われた。「天の大空に光るものがあって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。天の大空に光るものがあって、地を照らせ」
神は2つの大きな光る物と星をつくり、大きな方に昼を治めさせ、小さな方に夜を治めさせられた。神はそれらを天の大空において、地を照らさせ、昼と夜を治めさせ、光と闇を分けさせられた。神はこれを見て良しとされた。夕べがあり、朝があった。第四の日である。

とある通りで、第四日にできています。

つまり、旧約聖書的には、天が出来た時には、「星」はなかったのです。

さて、その星空ですが、ギリシャ神話では、「幸う神々の常久に揺るぎない御座となるように」とあります。

先に神統記では、大地が神々の御座として生まれたとしていると述べました。神統記は、天もまた神々の御座として生まれたと述べています。

では、旧約聖書では、天や星空は何のために造られた事になっているのでしょうか?

この点を次回以降、追究していきます。


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