見出し画像

車椅子の電車移動はどこまで進化できるの?

ミライロの代表取締役社長としてもお馴染みである垣内俊哉さんがこのような記事を書いていらっしゃったので、私も少しこの話に乗ってみます!

車椅子の場合、記事にもあるように、ホームと電車の間にある隙間と高低差の関係で基本的には1人で電車に乗ることは出来ません。例外としてキャスター(前輪)上げというワザを習得し慣れれば乗ることも出来ると思いますが、私みたいに腕や手の力が弱く、足で踏ん張ることが難しい者にはコントロールがし辛いです。(慣れれば出来るようになるのかしら…?)

私も駅員さんに介助をお願いしたものの、駅員さんの手配がつかず待つだけで10分以上掛かってしまったことがあります。駅や駅員の定めている順序にもよりますが、介助対象者と合流してから乗車する電車を手配することが多いので、電車に乗れるようになるには更に時間が掛かります。待ち時間も含めると、健常者の方が駅について電車に乗るまでの間と比べ、1本〜2本位遅れて電車に乗ることが多くなります。(終点駅の場合は同じ電車に乗れる場合もありますが…それも多分50%位です…)
つまり、車椅子で電車に乗る場合は、ネット検索して出てきた乗換案内通りには電車に乗れません!大切な用事の場合には、遅れてはいけないと思って早くに行って、早く着きすぎてしまうこともしばしばあります。(丁度昨日、電車移動だったのですが、そもそも早めに設定した目標時間より30分早く到着しました…)ただでさえ準備に時間が掛かるというのに、車椅子時間で電車移動を見込むことにより、やたらな早起きになります…。

今回引用した記事に書いてあるなかで画期的と思う施策ですが、「車椅子が自力で行かれるようなスロープをつける」、「ゴムをつけることで段差解消」となっています。(タブレットによる運行は私も別の鉄道会社で見たことがあるので後で軽く触れる程度にします)
車椅子が1人で電車に乗れるようになれば私からすると驚くほどの進歩ですが、まだまだ問題もあります。それは、「すべての乗車口にそれを実施できない」ことです。
記事にあった内容について、改めて検索してもう少し調べてみたところ、そもそもこの2点の施策ですが、どこにでも実施しているのではなく、それぞれ電車とホームの隙間・段差が◯cm以内の場合に実施すると規定されています。安全のためとはいえ、すべての駅で実装することは難しいようです。
また、実際の「車椅子用スロープ」はスロープの端の部分がそのまま段差ではなく外側(左右)に流れるスロープとなっています。これは、危険防止の観点もあるかもしれませんが、そこのスロープに雨水が溜まらずに線路側へ落とせるようにといった意図もあると思います。ホームから線路側へは少し下り坂方向の傾斜となっており、雨水を線路側へ流せるようになっています。つまり、この車椅子用の乗車口スペースとしてスロープをあちこちに設置してしまったり、ゴムのように隙間の解消を常にする状態にすると、今度はホームの水捌けが悪くなってしまうのです。水害への対策の関係ですべての乗車口に対策を施すことも難しいと考えています。

個人的には、電車の乗降口が下がってきたり、電車のドアが開くと同時にスロープが出てきたりしたら面白いなぁとは思いますが、これまた費用が掛かりそうですね。
既に進んでいるタブレット端末の普及も大変お金が掛かりそうですが、障害当事者の乗車アナウンス(伝達業務)を聞いて善意の人を装い嫌がらせ(痴漢など)行為をする人もいるらしいので、目立たないよう電車に乗る為にも、タブレットや車椅子が1人で安全に乗車可能な環境が整うことを祈ります。それと同時に、すべての駅で実装という夢への壁はまだまだ厚そうだとも感じます。

※諸事情の為、レイアウト編集と最終推敲なしで一旦上げてしまいます。完了しましたら、この欄を書き換えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?