見出し画像

良薬口に苦くない!?

良薬口に苦し

「漢方薬は不味いでしょ?」

そう聞かれると、
「そりゃ薬だからポテチやチョコのように美味しいわけではないが、思ったほど不味くはないよ…薬によるけど…」
と正直に答えます。

一説には、身体に合っている漢方薬は、身体が欲しているため、本人には美味しく感じ、身体が改善してくると美味しく感じなくなるということもあります。
では、世に言う「良薬口に苦し」とは何でしょうか?

これ、実は、漢方薬の世界の通説でもなんでもないんです。
その昔、中国にいた孔子という人が、政治を語っているときに出てきた例え話なんです。

少し長いですが、意訳を書きますと…

『孔子家語』

孔子先生は仰いました。
良薬は口に苦いが病によく効く。(同じように)忠言は耳に痛いが行いを正すのによく効く。殷(いん)の湯王と周(しゅう)の武王は、忠告をする臣下がいたため栄えたが、夏(か)の桀王(けつおう)と殷の紂王(ちゅうおう)は、王に従う臣下しかいなかった為に滅んだ。(殷、周、夏ともに中国の古代王朝)
君主をいさめる臣下がおらず、父をいさめる子がおらず、兄をいさめる弟がおらず、武士をいさめる友人がいなければ、間違いを犯さない人間はいない。だから、君主の間違いを臣下が引き戻し、父の間違いを子が引き戻し、兄の間違いを弟が引き戻し、自分の間違いを友が引き戻すのだ。
こうすれば、国家の危機や滅亡を避けられ、家は道徳が守られ、父子や兄弟は道を踏み外すことなく、交友が絶えることがなくなるのだ。

味と良薬かは関係ない

…ということで、「忠告されるのは嫌だけど、誤りを正してくれる人は必要だ」というお話の冒頭に例え話として言われた言葉なんです。
実際、彩生堂に来られる方々には、必ず味はどうだったか伺いますが、「不味くて飲めない」という方はほぼいませんし、「不味い」と言う方は改善度合いがいいということもありません。
「良薬口に苦し」は薬には適応されないというお話。。

※不味い漢方薬も当然あります!!(笑)

漢方薬局 彩生堂


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?