詩 ・ 雨色


雨色にしてるの
たまねぎを
そういったの わからなくて
あたまのうえに毛がたったみたいに
ふるえた
いためていためて
なみだになる
そんなふうに つらい
ことばかりおもいだして
たくさんの小銭みたいな
ガスのおと
だれかをつかまえた
だいじなこころの 握力がよわくて
ふうせんが
まいあがる
かわりにつかんだ すすきの穂を
だいじにして だいじにして
かわりだなんて いえなかった
あめがたくさんふる 糸なら
あやうく つかんでみたい
そのとき つかんだものを
記憶のなかの あなたに
あげて
あげて
ならなかった
みたかった
あげて 雨色




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サイトウリン

詩人・斉藤倫のこと 詩集に『手をふる 手をふる』(あざみ書房)など 物語に『どろぼうのどろぼん』(福音館) などがあります 近刊に『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』(福音館) 『はるとあき』(うきまるさんとの共作 小学館)

『ゆびぱち』までのポエトリソン

『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまでの詩集』(福音館)の発売に先立ちまして、3月10日から4月9日までの一ヶ月、一日一篇、詩を書く超・個人的キャンペーンです 合計31篇の未発表詩になる予定です
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