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草木、雪、人。

 飯豊散策。
 色んな動物が近くにいます。猿や狸が道路を横切り、猛禽類が電柱に留まっている。車窓から顔を出し、熊に気を付けろと声を掛けられる。

 草木塔(そうもくとう)は、草木から得られる恩恵へ感謝するという全国的にも珍しい石碑。ほとんどがこの置賜地方に集中しているそうです。
 特に江戸時代からのものは、字も判別しづらくなり、ほとんど自然の石に近い雰囲気も醸しています。

松と草木塔(おそらく)

 他にもあると聞き、宇津沢へ。

広い田んぼと山。茅葺き屋根の古民家。
ありました。割合しっかりした存在感。
墨でドローイング。
もう1箇所ハシゴ。水田にひっそりとある岩倉の草木塔。
佇まいが気に入った。
描き途中で本降りの雨。撤退。
翌日完成。
暖かい日。おにぎりを食べる。

 かつて中津川は草木を使った物作りが盛んな地域で、生活道具を生産して多くの収入を得ていました。
 草木塔は、山間部の生業を支えてくれる自然の霊に敬意を示した中津川の人達の心の表れなのかもしれません。
(中津川ジオサイト 抜粋)

積みあげられる木材。

 ただ石が置かれているだけと言えばそれまでですが、それを自分たちの生きていく糧にしている命への感謝として祀る。そういう思いを象った石。その石もまた現在進行形で、風化という自然に晒されます。
WSで使わせてもらうために見学させていただいた製材所でも目の当たりにしましたが、木材は現在も大量に利用されています。
 単に自然は綺麗、などという上辺の関わりではなく、現実の人の生活がそこにあります。

 雪囲い(ゆきがこい)。豪雪地帯で家屋を雪から守るためのもの。
 飯豊に来てからすぐに気になっていましたが、町を散策すると魅力的な質感のものが沢山あります。

つぎはぎの表情が美しい。

以下、中津川雪囲いコレクション。

神社に利用されている木材。特にここのはいい。

 コテージ泊。夜は6時には真っ暗。

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