齋藤悠紀

多層ガラス絵、和紙に刷った銅版画などを制作&発表。 銀座三越、伊勢丹新宿店、伊勢丹浦和…

齋藤悠紀

多層ガラス絵、和紙に刷った銅版画などを制作&発表。 銀座三越、伊勢丹新宿店、伊勢丹浦和店、福屋八丁堀本店、阪神梅田、他全国の画廊などで毎年展覧会開催中。 yuki-pc.wixsite.com/mysite

マガジン

  • 制作’24「火焔・黄不動」

  • 作品(多層ガラス絵)

    オリジナルな技法「多層ガラス絵」を作りました。ガラスの裏側から絵を描いて重ねて一つの作品にします。一点ものです。派生作品「リバースドローイング」は薄い1枚のアクリル板の裏側から描いた作品です。

  • シードストーリーズ23_24

    全国15カ所の画廊、美術館、神社などを旅する版画の魅力を伝える企画「シードストーリーズ」。 29名の作家が、新作版画を、期間限定の9,900円(税込、シートのみ)で展示販売します。 今回のテーマは「収集」。 各画廊限定のカスタマイズ作品もあり。お問い合わせはお近くの画廊まで。 公式HP https://sites.google.com/view/seed-stories2324/

  • 個展’24「かくれざと」/伊勢丹浦和店

    会場:伊勢丹浦和店 6階 美術サロン 画廊A 日時:2024年1月2日(火)〜9日(火) 1月1日は店舗休業。

  • 龍のいた景色〜見沼〜

    私の育った見沼。何気なく散歩しながら眺めていた代用水と桜並木。そこは古くは東京湾と繋がり、人と自然との関わりが今に伝承される場所でした。語られる龍と人との伝説の、クライマックスは江戸時代。 昔いた龍は姿を変え今は何処。

最近の記事

多層ガラス絵の不動明王完成。

 奥の層には縄文の火焔紋様を配しました。  火をまなざす太古の人々は、そこに何を見ていたのだろうか。生かされている自分たちの命と、その糧として燃えゆく命。その相互の繋がりが熱の中溶け合い、分かち難く結びついている不思議ではなかったろうか。  厳しく煩悩を断ちながら、その行いが即ち人々を悟りに導くという不動尊。その容赦のない苛烈さは、多くの仏像の中でも一際目立つものですが、それでも民衆に「お不動さま」としてここまで広く親しまれ時代を越え広まりました。そのシンボルが原初的なリアリ

    • 輝く不動明王

       不動明王の身体の描画を進めます。そもそも悟りの境地にいる最高位の大日如来が、人を救う為、奴僕の身となって顕現したお姿、ということなので、それ自体が輝いているのが自然かなと考えました。描画は、中心部から光り輝くように削り落としていくことにしました。 続く

      • 神戸でのご縁と異人館散歩。

         新年に地元で初披露した見沼の龍の連作。  その大きい作品に神戸でご縁がありました。  1月に個展をしたばかりで、なかなかタイトなスケジュールでしたが、このような出逢いがあるとやって良かったなと思えます。  夜は、今回の画商さんと、隣のブースの紅茶屋さんの店主と飲み&トーク。誰かと飲むのは久しぶりな気がします。町中華で軽く一杯やってから、神戸阪急の社員さんにおすすめされた、かわ庵という串焼きのお店に。安い美味い。特に店名にもなっている皮。白と黒、交互に食べているだけで酒が

        • 神戸のモーニングとイブニング

           大体毎月どこかで展覧会をしている状態がここ何年も続いています。  特に今回の神戸のように、普段行かない地方へ赴く際には、価格と質のバランスの取れたマイカフェを探し、うろつきます。在廊中ランチを抜くこともありますが、その分モーニングで1日の元気を出したいので、ハズレだと悔しい。  にしむら珈琲のモーニングを基準点とし、ここはそれより安い上、特にコーヒーはこちらの方が美味しいと思いました。  数点私の作品をコレクションしていただいているコレクターの方にご案内していただき、彼

        多層ガラス絵の不動明王完成。

        マガジン

        • 制作’24「火焔・黄不動」
          7本
        • 作品(多層ガラス絵)
          87本
        • シードストーリーズ23_24
          7本
        • 個展’24「かくれざと」/伊勢丹浦和店
          14本
        • 龍のいた景色〜見沼〜
          27本
        • Tree In Progress
          39本

        記事

          神戸初個展

           神戸で初の個展が始まりました。 神戸阪急

          神戸初個展

          不動明王/衣

           はだけた衣の箔貼りをしました。調べてみると格好としては袈裟懸けがノーマルらしいですが、今回の元になった日本の絵とリクエストに従い、今回は腰巻きで進めます。 嵌めて確認。だいぶ全体の雰囲気が決まってきました。 続く

          不動明王/衣

          不動明王続き。

           不動明王の描画続き。  足元は岩、もしくは水晶。  箔を貼り、また引っ掻いて身体の立体感と質感を出していきます。あくまでも人間ではないものなので、あまり生々しくなりすぎないように気をつけながら加筆していきます。 続く

          不動明王続き。

          不動明王の再デッサンとガラス絵

           特製ガラスの到着を待っている間に雪が降り、更に到着が遅れ、しばらく不動明王のエスキースを壁にかけて眺めている時間が取れました。  その間もう少し改善できそうな予感があったので再び形を取り直しました。  ここからはガラス絵の画面上で考えていきます。 続く

          不動明王の再デッサンとガラス絵

          火焔と後光

           前回からの続き。  箔貼りの隙間。主に箔の貼り合わせる箇所から剥がれ、面白い形が生じます。  ”重なり合う部分に生じる形”・・・そう言葉に発してみると、それだけで十分作家として惹かれるテーマにもなり得そうです。素材は作家がコントロールし扱うものでありつつ、その素材が、作家自身に教えてくれることは少なくはありません。そしてそれが制作の醍醐味でもあります。  当然職人さんなら完全に埋めていくのだと思うけれど、絵の具と同じ扱いの作家の場合、これはこれで作品によってはありかなとも

          火焔と後光

          シードストーリーズ23_24/北海道、西新宿、愛媛、神奈川

           シードストーリーズも間もなくフィナーレです。公式HP 北海道 西新宿 愛媛 神奈川  現在北海道で既に始まっています。ここはカフェに併設された空間です。 愛媛 お寺に続き、3ta2ギャラリーです。 一旦今月末で特価での販売は終了します。

          シードストーリーズ23_24/北海道、西新宿、愛媛、神奈川

          火焔を削り落とす。

           だいぶリクエストされてから時間が経過し、準備のドローイングも溜まり、いい額も手に入りようやく新作の制作スタートです。  特注ガラスが来るまでに、まず火焔から描くことにしました。  火焔は昨夏、阪神百貨店での個展の帰りに京都国立博物館で描かせてもらったもの(その時の記事)を元にします。

          火焔を削り落とす。

          シードストーリーズ23_24/長岡、京都、愛媛

           2024年1月も続々スタート。公式HP 長岡 京都 愛媛  冒頭の写真は京都、アートゾーン神楽岡。  長岡は、今回SS初参加の画廊です。古い蔵を利用したカフェギャラリーです。  京都は私の個展も開催したお馴染みの老舗画廊です。愛媛はお寺市をプレとして開催したのち、3ta2ギャラリーで開催します。  様々な場所でよき出会いがあることを期待しつつ。

          シードストーリーズ23_24/長岡、京都、愛媛

          成人の日/ゆりかごの美術室

           現在開催中の個展会期中に、成人の日があります。地元の個展ということもあり、会場で18歳の自分を思い出していました。  私は中学生の頃に作家になることを決めていたので、その後も進路に迷うことは皆無で、作品制作を中心に高校生活をしていました。  進路相談や三者面談に関しては、「齋藤は別に何もしなくていいよな。俺より自分の進路に詳しいだろ?頑張れよ。」とだけ言って担任の先生は放置してくれました。お陰で18歳になる頃には、美術の授業と美術部内の制作が、私にとっての通学の意味でした。

          成人の日/ゆりかごの美術室

          あるコレクターさんの話

          「僕は、君がこれまで通り伝統的な銅版画をやるべきだと思う。"多層ガラス絵"みたいな誰も見た事のないオリジナルな作品は、全く好きじゃないな。」  何年も前、私が多層ガラス絵を発表し始めたばかりの会場で、私に向けてそう仰る方がいました。  彼は、私に初めて出会った個展で、私の銅版画の大作を購入してくれた方で、巨匠の絵画や版画も沢山コレクションしている、大コレクターとのことでした。評価の定まっていない技法は、絵画の技法とは言えない、というのが彼の大体の話の内容だったと思います。

          あるコレクターさんの話

          龍にまつわる自作の変遷

           龍というテーマに興味を持ち、向き合うきっかけをもらったリクエスト作品をご紹介。その制作にまつわる記事。  先日、この龍の持ち主のコレクターの方が、この作品も含むコレクション展を成功させた事を知りました。  私の作品が多くの作品と触れるきっかけの一つを担っていたならとても嬉しい事です。制作の励みになりました。  その後、再度描きたい気持ちが起こった為、自分なりに対作品を制作しました。  この作品では龍の持つ様々な混成物という特徴に着目し、自ら収集した骨や角、翼などを自由に組

          龍にまつわる自作の変遷

          シードストーリーズ23_24/新年は、埼玉、岩手の2箇所の会場から。

           年の瀬。全国を巡る小さな版画たちの旅は2024年年始早々スタート。公式HP 埼玉 岩手  埼玉は、私の地元伊勢丹浦和店に新しくできた、6階 美術サロン 画廊Bにて。新年に合わせ、辰の作品も出品されるA4サイズ限定の企画となっています。  詳細はこちら  ちなみに大きい方の画廊Aでは、私の新作個展が同時開催されます。  詳細はこちら  画廊Bのシードストーリーズでは、この会場だけのオリジナル額装を施しました。  夏に大阪でお世話になった額屋さんGOROのオーナーに企画

          シードストーリーズ23_24/新年は、埼玉、岩手の2箇所の会場から。