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【25卒】採用動向調査レポートまとめ【学情】

就活生のみなさん、就活お疲れ様です。
採用担当Aです。

学情が”採用動向調査レポート”を発表したので見ていきましょう。

採用動向調査レポート〜2025年3月卒業予定者〜

学情

トピックス

▶ インターンシップ等実施企業は73.1% 上場企業9割、非上場も7割に
▶ インターンシップ等と採用活動の連携は「参加者に早期選考実施」が3分の2 「早期選考フロー」が定着
▶「5日間以上」など三省合意の条件満たすインターンシップ、「実施」は2割弱
▶ 採用予定数「増やす」24.4% 企業の採用意欲衰えず
▶ 全業種で採用予定数「増やす」が「減らす」を大きく上回る インバウンドで「旅行・ホテル・レジャー・フードビジネス」復活
▶ ES提出期限のピークは3月だが、2月以前が半数近くに
▶ 内々定出し開始のピークは3月 2月以前が4割、「超早期化」の様相
▶ 初任給引き上げ「決めている」11.5%、「検討している」22.9% 計3分の1超に
▶「新卒+既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」52.6% 「20代通年採用」が定着
▶ 採用活動でのAI利用はまだ少数、「利用を検討中」18.1% 生成AI利用学生増を踏まえ「面接をより重視」が56.6%


2025年卒学生対象インターンシップ等

実施の有無
▶ インターンシップ等実施企業は73.1% 上場企業9割、非上場も7割に

  • 2025年卒学生向けのインターンシップなどを実施している企業は、前年比11.4ポイント増の73.1%。

  • 上場企業では89.4%が実施しており、非上場企業も70.1%。

  • 非上場企業でも予算や人手の制約がある中、人材確保のために工夫して実施する必要性を感じている。

対面とオンラインの実施比率
▶ 「対面のみ」が32.4%と最多だが、両方実施の「ハイブリッド型」が多数に

  • 対面とオンラインの実施比率において、「対面:オンライン=10:0」(対面のみ)が32.4%で最多で、前年比2.4ポイント減少。

  • 次いで、「対面:オンライン=0:10」(オンラインのみ)が13.4%で、前年比6.8ポイント減少。

  • 前年は対面かオンラインのどちらかだけを実施する企業が55.0%だったが、今回は「ハイブリッド型」が増加し、両方を組み合わせて実施する企業が多数に。

  • ハイブリッド型は、対面とオンラインのメリットを活かし、企業と学生がお互いを直接知る機会を提供すると同時に、地方の学生も効率的に参加できるようになっている。

実施時期
▶ 対面は「3年生の7~9月」が最多に オンラインも1月までの実施増え、早期化進む

  • インターンシップ等の実施時期において、対面の「3年生の7~9月」が前年比10.0ポイント増の60.1%で最多。

  • 対面の実施時期が「12~1月」をわずかに上回り、オンラインは逆の傾向。

  • 対面・オンラインともに、1月までの実施が増加し、実施時期が早期化している。

1 回あたりの実施日数
▶ オンラインは「半日以下」83.4% 対面の「5日間以上」は2割に満たず

  • インターンシップ等の1回あたりの実施日数において、オンライン形式と対面形式ともに「半日以下」が最多。

  • オンラインでは83.4%が「半日以下」であり、対面の場合は47.2%にとどまった。

  • 対面形式では「1日」が40.4%、「2日~5日未満」が22.0%で続き、「5日~2週間未満」は14.4%。

  • 2025年卒からの参加者情報を採用に活用できるようになったが、「5日間以上」の条件を満たす割合は2割に満たなかった。

  • オンライン形式は学生が参加しやすい短時間を重視し、対面形式は1日以上かけて内容を充実させるなど、それぞれの特徴を活かして実施されている。

実施回数
▶対面を「増やした(増やす予定)」が過半数 オンラインは「減らし0 た(減らす予定)」が半数近くに

  • インターンシップ等の実施回数の前年比において、対面を「増やした(増やす予定)」企業が53.2%で半数を超え、一方でオンラインは「減らした(減らす予定)」が46.0%でほぼ半数を占めた。

  • 脱コロナが進んでいる中、オンラインから対面に切り替える企業が増加している様子。

応募人数、参加人数
▶ 応募・参加人数とも前年比100%以下が6割超に 学生集めに苦労する企業が増える

  • 自社インターンシップ等への応募人数の前年からの増減に関して、前年と同じか下回った(100%以下)企業が61.4%に上昇。

  • 参加人数も前年比100%以下が63.0%に達している。

  • インターンシップ等が広まり、定着する一方で、企業が学生を集めるのに苦労している傾向が増していることが示唆されている。

広報のツール
▶ 広報ツールは「就職情報サイト」が9割 どのツールも増加、企業は告知に注力

  • インターンシップ等の告知に使う広報ツールにおいて、「就職情報サイト」が90.3%で最多で、他のツールと大きく差をつけている。

  • 次いで、「対面形式の合同企業セミナー」が45.8%、「自社ホームページ」が37.2%の順。

  • どのツールも前年より使用する企業の割合が増加しており、インターンシップ等が盛んになる中、多くの企業が学生への告知に注力していることがわかる。

選考内容
▶ インターンシップ等の選考なしが7割 選考あり企業の実施内容はES、オンライン面接、対面面接の順

  • インターンシップ等に参加する学生の選考について、「実施していない」が69.4%で最も多く、先着順で受け付ける企業が多い。

  • 実施している企業の選考内容は、「エントリーシート」が13.8%で最も多く、次いで「個人面接(オンライン)」が10.8%、「同(対面)」が10.0%、「Webテスト」が4.7%の順になっている。

採用活動との連携
▶ インターンシップ等と採用活動の連携は「参加者に早期選考実施」が3分の2 「早期選考フロー」が定着

  • インターンシップ等と採用活動との連携において、「参加者に早期選考を実施」が66.2%で3分の2を占め、インターンシップと早期選考の結びつきが強まっていることが示されている。

  • 「インターンシップや就活イベント→早期選考」が「早期選考フロー」として確立されていると言える。

  • 一方で、「インターンシップ等の中で選考・内々定出しを行っている」は5.4%にとどまった。

  • 早期選考に次いで多かったのは、「通常選考で優遇する」が22.7%で、続いて「参加者限定のセミナーや懇親会等を実施している」が20.0%、「通常受験者との区別はない」は19.1%。

三省合意の条件を満たすインターンシップの実施状況
▶「5日間以上」など三省合意の条件満たすインターンシップ、「実施」は2割弱

  • 2025年卒採用から「5日間以上」「半分を超える日数を職場での職業体験に充てる」などの条件を満たしたインターンシップについて、参加者の情報を採用活動に活用できるようになった。

  • 三省(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)合意の「条件を満たすインターンシップ」の実施について尋ねたところ、以前から実施していた企業と新たに実施する企業を合わせて17.0%で、2割弱にとどまった。

  • 「今年度から初めて実施」は3.7%で、コストや人手の問題からか、慎重な企業が多く、一気に広まる可能性は低そう。

  • 最多は「実施する予定はない」の54.1%だが、「未定」も27.5%あり、今後実施企業が増える可能性もある。

1〜2年生対象のインターンシップ等(キャリア教育)実施状況
▶「1~2年生限定」のインターンシップ等実施は3.5%だが、「1~2年生も受け入れ」が半数近くに

  • 1~2年生対象のインターンシップ等(キャリア教育)について、「1~2年生限定」のものを実施している企業は3.5%で、一部にとどまっている。

  • 一方で、3年生対象のインターンシップ等においては、「1~2年生も受け入れている」企業が46.1%となり、半数近い企業が1~2年生も受け入れていることがわかる。

2025年卒採用活動計画

全体
▶ 採用予定数「増やす」24.4% 企業の採用意欲衰えず

  • 採用予定数の前年からの増減に関して、「増やす」が24.4%であり、「減らす」の3.2%を大きく上回っている。

  • 24年卒からはやや勢いが鈍ったものの、企業の採用意欲は衰えていないことが示唆されている。

  • 上場・非上場に分けると、「増やす」と回答した企業は上場企業(30.6%)が非上場企業(23.3%)を7.3ポイント上回っている。

大卒・事務系、大卒・技術系
▶ 採用予定数「増やす」、大卒・事務系は上場・非製造業26.4%、技術系は上場・製造業の33.3%が目立つ

  • 大卒・事務系の場合、「増やす」-「減らす」が16.6ポイントで、「増やす」が大きく上回っている。

  • 同様に、大卒・技術系でも「増やす」-「減らす」が15.2ポイントで、「増やす」が大きく優勢。

  • 上場・非上場、製造業・非製造業で分けると、「増やす」の多さが目立つのは、事務系では上場・非製造業の26.4%、技術系では上場・製造業の33.3%。

  • サービス業のコロナ禍からの回復と、大手メーカーの好業績が反映されている結果となっている。

高専卒、短大・専門卒、外国人留学生
▶「増やす」-「減らす」は、高専卒=11.0ポイント、短大・専門卒=11.2ポイント、外国人留学生=2.5ポイント

  • 高専(高等専門学校)卒の場合、「増やす」-「減らす」が11.0ポイントで、「増やす」が上回っている。

  • 短大・専門卒においても同様で、「増やす」-「減らす」が11.2ポイントとなり、「増やす」が大きく勢いを持っている。

  • 外国人留学生についても、「増やす」-「減らす」が2.5ポイントで、「増やす」が上回っている。

業種別
▶ 全業種で採用予定数「増やす」が「減らす」を大きく上回る インバウンドで「旅行・ホテル・レジャー・フードビジネス」復活

  • 業種別で見ると、前年度調査に引き続き、いずれの業種でも「増やす」が「減らす」を大きく上回った。

  • 「増やす」の比率がもっとも高かったのは「旅行・ホテル・レジャー・フードビジネス」の41.2%であり、次いで「百貨店・ストア・流通」の34.0%。

  • 脱コロナによるインバウンド(外国人旅行客)の復活が大きな影響を与えていることが考えられる。

採用増・採用減の理由
▶ 採用増の理由は「業務拡大のため」が30.3%で最多
▶ 採用減の理由は「余剰人員の是正・人員構成適正化」が27.4%で最多

  • 採用増と回答した企業に理由を尋ねた質問では、例年と同じく「業務拡大のため」が30.3%で最も多い理由となりました。

  • 一方で、採用減の理由も例年と同じく「余剰人員の是正・人員構成適正化」が27.4%で最も多い理由となりました。

採用難易度の見通し
▶ 8割の企業が採用難を予想 技術系は「難しい」が58.1%に

  • 前年と比べて採用難を予想する企業(「難しい」「やや難しい」の回答の合計)は79.1%と8割に迫り、74.0%だった24年卒より難易度が高くなった。

  • 事務系と技術系に分けると、技術系では「難しい」が58.1%と特に高く、理系人材の採用の難しさがはっきりと数字に表れている。

全体
▶ 採用予定数は平均25.9人、前年からの伸び率6.3% 伸び率最大は上場・非製造の7.7%

  • 2025年卒学生の採用予定数は、全体平均で25.9人で、前年からの伸び率は6.3%。これはコロナショックを乗り越えた23年卒採用から3年連続のプラス。

  • 24年卒の伸び率8.3%からはやや鈍りましたが、この10年間では4番目に高い伸びとなった。

  • 上場・非上場でみると、上場企業の平均採用予定数は49.6人で、非上場企業は21.7人でした。最も伸びが大きいのは上場・非製造の7.7%で、サービス業の人手不足が影響している可能性がある。

大卒・事務系、大卒・技術系
▶ 前年からの伸び率は大卒・事務系=4.3%、大卒・技術系=4.0%

  • 大卒・事務系の採用予定数は平均12.7人で、前年からの伸び率は4.3%。

  • 大卒・技術系の採用予定数は平均10.3人で、前年比の伸び率は4.0%。

高専卒、短大・専門卒、外国人留学生
▶ 前年からの伸び率は高専卒=9.6%、短大・専門卒=2.1%、外国人留学生=26.7%

  • 高専卒の採用予定数は平均2.3人で、前年からの伸び率は9.6%。

  • 短大・専門卒の採用予定数は平均4.8人で、前年からの伸び率は2.1%。

  • 外国人留学生の採用予定数は平均1.4人で、前年からの伸び率は26.7%。

東日本・中日本・西日本
▶ 地域別の採用予定数の平均は、東日本=32.1人、中日本=19.9人、西日本=15.0人

  • 本社所在地で比較した平均採用予定数は、東日本が32.1人、中日本が19.9人、西日本が15.0人。

  • 前年からの伸び率は、東日本が6.1%、中日本が11.7%で、西日本は3.9%とやや差がついている。

採用に関するスケジュール・実施形式

企業セミナー
▶ 企業セミナー開始時期は3月が23.5%で最多だが、2月以前の開始が7割超に

  • 企業セミナーの開始時期において、23.5 25卒では月別で広報解禁と同月の3月が最多で23.5%であったが、前年比で4.4ポイント減少している。

  • 一方で、2月以前に開始する企業は前年比で7.6ポイント増加し、70.6%に達している。特に、「2023年10月以前」が前年比で3.9ポイント増加して22.4%となっている。

  • 24卒において、企業セミナーの形式別の実施比率では、「対面:オンライン=0:10」(オンラインのみ)、「同=5:5」、「同=10:0」(対面のみ)が18%前後で並んでいた。

  • しかし、2024年卒では対面回帰が進んでいるが、今回のデータでは遠方の学生も参加できるオンラインのメリットが見直されており、オンラインの実施比率が増加している。

合同企業セミナー
▶ 合同企業セミナー「対面形式に参加予定」が4割に迫るが、「対面、オンラ[イ25ン卒両採方用」]も25.8%と定着

  • 3月以降の合同企業セミナーにおいて、「対面形式のものへの参加を予定している」が前年比で3.2ポイント上回り、39.7%に達しており、4割に迫っている。

  • 対面形式が脱コロナで復活した形であるが、「対面、オンライン両方に参加を予定」も25.8%で、両方の併用が定着していることがわかる。

エントリーシート
▶ ES提出期限のピークは3月だが、2月以前が半数近くに

  • 学生にエントリーシート提出を求める企業は42.3%。

  • 最初の提出期限のピークは3月で39.2%であり、前年比で3.6ポイント下回っている。

  • 一方で、2月以前に提出期限を設ける企業は前年比で13.0ポイント増加し、47.9%に達している。

  • 半数近い企業が広報解禁より前に提出を求めており、就活12ヶ月ルールの形骸化も進んでいるような印象がある。

  • エントリーシートの提出方法において、「Webで提出」が前年比で3.0ポイント増加し、92.3%に達し、過去最多となった。

  • 一方で、「手書きのものを郵送」もなお14.6%が利用しており、手書きにこだわりを持つ企業も根強い傾向が見受けられる。

面接
▶ 選考開始のピークは3月だが、2月以前が急増し半数超

  • 面接などの選考開始のピークは政府が要請する採用広報解禁月の3月で、30.9%。前年比で4.3ポイント減少している。

  • 一方で、2月以前は前年比で13.7ポイント急増し、50.9%に達しており、選考の早期化が急速に進んでいる。

  • 25卒において、面接の対面とオンラインの実施比率では、「対面:オンライン=10:0」(対面のみ)が前年を0.4ポイント上回り27.8%で最多。

  • 「対面:オンライン=5:5」も3.5ポイント増の27.5%と迫り、ほぼ並んでいる。初期面接はオンライン、最終面接は対面といった「ハイブリッド型」が定番化している。

内々定出し
▶ 内々定出し開始のピークは3月 2月以前が4割、「超早期化」の様相

  • 内々定出しの開始時期において、前年に続いて3月が21.9%で最多だが、2月以前の内々定出しが前年比で16.1ポイント増加して38.9%に達している。

  • 4割以上の企業が2月以前に内々定を出し始めるなど、「超早期化」の傾向が強まっている。

  • 内々定出しを終えたい時期は6月が最多の22.1%だが、7月以降に出し終えたいとする企業が合わせて56.4%に上り、人材獲得競争の激化の中で長期戦を見込む企業が多い。

採用計画、方針

採用(広報)予算
▶ 採用(広報)予算を「増やす」が35.6%に 「減らす」の6.1%を大きく上回る

  • 採用(広報)予算の前年比較では、「変わらない」が44.8%で最多であるが、「増やす」が「大幅に」と「やや」を合わせて35.6%に達している。

  • 2024年卒より3.4ポイント増加し、「減らす」の6.1%を大きく上回っている。

  • 売り手市場の進展と共に、採用活動に投じる予算を増やす企業が増加していることが伺える。

採用方針
▶ 採用方針は質重視が多数派だが、採用難で量を優先せざるを得ない企業も

  • 学生の質と量の優先度に関する質問では、質を優先する企業(「最優先」+「どちらかといえば」)が67.5%で多数派だが、前年比で7.8ポイント減少している。

  • 一方で、量を優先する企業も21.6%であり、前年比で4.8ポイント増加している。

  • 質を重視する傾向は変わらないものの、採用難の中で「量優先」に転換せざるを得ない企業も増えているという傾向が見受けられる。

力を入れていること
▶ 力を入れていることは「インターンシップ、オープン・カンパニー」がトップ 一段と重要度高まる

  • 採用活動で力を入れていることに関して、「インターンシップ、オープン・カンパニー」が57.7%で前年同様トップだった。

  • 2位は「合同企業セミナー(対面)」(51.7%)、3位は「就職情報サイト」(47.8%)が続いた。

  • 前年と比較して、トップ3の項目は同じだが、今回は1位と2・3位の差が開いている。これは、インターンシップ参加者情報の採用への活用が解禁され、企業にとってインターンシップ等の重要度が一段と高まったことを示している。

採用基準
▶ 採用基準「厳しくする」は前年比3.4ポイント減の8.3% 重視ポイントは「コミュニケーション力」「人柄」

  • 採用基準の前年比較において、「変わらない」が86.6%と大多数を占めている。

  • 「厳しくする」+「やや厳しくする」は前年比3.4ポイント減の8.3%、「緩くする」+「やや緩くする」は微減の5.1%である。

  • 採用基準で重視するポイントは、「コミュニケーション力」が81.7%で最多であり、「人柄(明るさ・素直さ等)」が80.8%で2位となっている。これは例年同様、トップ2が突出している。3位は「主体性」(40.2%)、4位は「ストレス耐性」(28.5%)と続き、それ以降の順位も前年から大きな変動は見られていない。

採用予定数に対する内々定出しの割合
▶ 内々定を大量に出す企業の割合が増える傾向

  • 内々定辞退を見越して、採用予定数に対し内々定をどの程度出す予定かを尋ねた質問では、151%以上の企業の割合が前年から3.1ポイント増えて29.4%と3割近くになっている。

  • 売り手市場の進展と共に、大量に内々定を出す企業の割合が増加している傾向が見受けられる。

内定辞退対策
▶ 内定辞退対策は「懇親会(対面)」が7割超で突出 トップ3はいずれも対面のコミュニケーション

  • 内定辞退対策のトップ3は、「懇親会(対面)」が前年比13.8ポイント増の74.9%、「先輩社員との面談(対面)」が同6.4ポイント増の48.3%、「人事担当との面談(対面)」が同4.4ポイント増の41.3%であった。

  • 脱コロナを受け、オンラインよりも対面でのコミュニケーションの場を設けて、内々定や内定の辞退を減らそうとする企業の割合が増加している。

初任給の引き上げ
▶ 初任給引き上げ「決めている」11.5%、「検討している」22.9% 計3分の1超に

  • 2023年は歴史的な物価高の影響を受け、30年ぶりの高率の賃上げが実現し、初任給を大幅にアップする企業の動きが話題になった。

  • 2025年卒採用での初任給引き上げを「決めている」企業は11.5%で、「検討している」が22.9%に達している。

  • 売り手市場で給与水準を意識する学生が増える中、3分の1を超える企業が初任給を引き上げて採用活動に臨もうとしている。

通年採用の実施状況
▶「新卒+既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」52.6% 「20代通年採用」が定着

  • 通年採用の実施状況について尋ねた結果、「新卒採用と並行して、既卒・第二新卒・経験者採用を年間を通じて行っている」企業が前年比1.7ポイント増の52.6%に上がった。

  • 新卒採用においては、夏採用、秋採用が5.7ポイント増の52.6%に達している。新卒市場での採用難と転職市場の活発化を受け、「20代通年採用」が定着してきたようだ。

新卒採用における職種別(ジョブ型)採用の導入状況
▶ 職種別(ジョブ型)採用の実施企業は微増の27.0%

  • 2025年卒採用での職種別(ジョブ型)採用の実施企業は27.0%で、「以前から導入」+「導入の予定がある」が前年から2.5ポイント微増した。

  • 日本型雇用の慣習である総合職採用にとらわれないジョブ型採用導入は、働き方が多様化する中で注目され学生の関心も高いが、「現時点で導入の予定はない」が70.0%を占めており、まだ慎重な企業が多いのが現状である。

採用活動におけるAIの利用状況
▶ 採用活動でのAI利用はまだ少数、「検討中」18.1% 生成AI利用学生増を踏まえ「面接をより重視」が56.6%

  • 採用活動でのAIの利用状況について尋ねた結果、「採用ページ等に載せる文章や画像作成に利用している」企業は3.4%あり、一方で「エントリーシートの採点」など選考で利用する企業はそれぞれ1%に満たなかった。「利用を検討中」は18.1%で、今後の本格的な導入に向けた動きが注目される。

  • 学生がエントリーシート作成に生成AIを利用することについて、企業は「使用の有無で不公平が出ないように評価方法を工夫」が4.4%、「使用禁止を明示」が3.1%など、何らかの対応を行っている企業は少数にとどまった。「対応を検討中」が32.0%で、「対応策は考えていない」が64.4%と大多数を占めている。

  • 生成AI利用学生の増加を踏まえた採用選考の方針では、「面接をより重視する」が56.6%に上がっている。ただ、「エントリーシートの質問項目を生成AI使用を前提とした内容にする」が4.2%、「生成AIをうまく活用した学生をむしろ評価する」も5.9%あり、これらの新たなアプローチも見受けられる。

Webテストの替え玉受検対応策
▶ Webテスト替え玉受検対応策では「社内などで受検してもらう」8.7%

  • 問題になったWebテストの替え玉受検への対応策として、「社内などで受検してもらう」が8.7%、「テストセンター受検限定に」が5.4%など、不正防止に向けて一部企業で受検場所を指定する動きが見られる。

  • Webテストを実施して顔を企業内で映さないような受検として、「対応策は考えていない」という企業が多数を占めている。


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