すーっと滑って 夢日記2023.3.31

 近所の交差点。
 僕はなぜか、片手に火ばさみを持って歩いていた。ゴミ拾いなどで使う鉄製のアレだ。カチカチカチと適当なリズムを刻みながら信号を渡った。
 渡りきったところで、路上に折りたたみ椅子を置いて座っているおじさんがいた。毎日のように同じ場所に座っている、お馴染みのおじさんだ。ときどき通行人に話しかけることもあるが、今日はそんな気分ではなかったのか、僕と目が合ってもわずかに頭を下げただけで、黙ったままだった。
 渡ってきた信号が赤に、直交する方が青になった。今度はそっちに渡る。
 横断歩道に一歩踏み出した途端、突然に霧が立ちこめた。霧というより、ドライアイスでスモークを焚いたようだ。腰の高さくらいまで一面、真っ白になった。
 足元は見えないが、横断歩道の途中で道路が陥没しているのは覚えていたので、助走をつけて、この辺りだろうというところでジャンプ、陥没した穴を飛び越えた。
 着地点の路面がつるつるしていて、着地した姿勢のまま、すーっと滑ってビルの壁に衝突した。

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