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聲問基線東端

現在につながる測量の歴史を追いかけていると、「基線」の存在の大きさに気づくようになります。現在の日本の統治が及ぶ範囲に14カ所あり、その後の一等三角点網から四等三角点網までを整備するためのスタート地点となる2つの三角点です。2つの点の間の距離を「超超超」が5個つくくらい正確に測量して、その後、この距離を基本にして三角測量で増大していく、そんな点です。

聲問基線

こえとい基線(以後簡単な漢字の声問と書くことにします)はそんな基線のひとつです。北海道北東部からの測量の基本となっていました。
声問基線の東端は、稚内空港のすぐ脇にあります。この写真の左側の藪の中にあるはずです。

三角点に会うことはできず

しかし残念ながら、三角点を見つけることはできませんでした。この藪の中のどこかと言われても、あまりにも難易度が高い。
一応、点の記を確認してあったものの、この道からの距離30m、空港の金網からの距離12mというのは、見渡せる場所ならともかく、この藪の中ではなかなか特定が難しいところがあります(一応レーザ測距器は持っているのですが、2人居れば反射相手になってもらえるものの、1人で空港の周りでレーザを振り回す怪しい人になり連行されても面倒だし)。

別に悪いことをしているわけではないのですが、そこの金網のトビラの向こう側は空港敷地。誤解を受けるような行動は避けたいところです。


基準点ならあるんですけどね。

近くの国道238号線に沿って、2級基準点ならたくさんあります。
例えばこんなふうに国道に沿って R03-221が。

すぐ隣には「仮BM」の看板があったのですが、どうみてもただ鉄パイプが埋められているようにしか見えません。場合によってはノボリを立てるための筒かと思ってしまうくらいです。 水準測量についてはあまり詳しくないのですが、このパイプが「仮BM」なのでしょうか。。

神がいた!!!

私が発見を断念した声問基線東端。到達されている方がいました!
2022年8月。私が訪問する10ヶ月ほど前に到達されていました!神!!


なんだか不用意に空港のフェンスに近づくことを遠慮してしまったのですが、どうやらフェンスギリギリまで行って、フェンス沿いにあるらしい道を辿っていくのが最良だったようです。(それでも、「道を30mほど行ってから藪のほうに12m」という試練が待っているので到達できたとは限りませんが)
そうか。フェンスまでは行っても問題なかったのか。そうか。そうなのか・・・・(惜しいことをしたという思いが充満)。
もうそうそう行く事はないと思いますが、次にチャンスがあったら遠慮せずにフェンス近くまで行ってみたいと思います。

ブログ主さん、素晴らしい情報をありがとうございました! 
私は到達できなかったけど、お写真を見て成仏できた気分です!


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