発達障害と人生


私は発達障害を持っています。
ASDとADHDです。
ASDのほうはコミュニケーションの障害が顕著で、初対面の人に個人情報をペラペラと喋ってしまいトラブルになることが多々あります。
また、人との距離感を計るのが苦手で、職場の上司や先輩に立場をわきまえず話をしてしまい「正直に言うと迷惑」と言われたこともあります。

毎回トラブルが起きた後に反省するのですが、無意識に繰り返してしまい何度も何度もやらかしてしまいます。

ADHDのほうは不注意と衝動性が優位で調子が悪いと多動が激しく出ます。
不注意については授業中に先生の話を聞いているつもりなのに、いつのまにか知らない単元に移っていたり、当時住んでいた実家の最寄りの駅が終点の1つ手前の駅だったのですが、ドア横で立ちながら次降りる駅だーと思い、ふっと気づいたら終点に着いていて、折り返しの電車に乗り、次は降りるぞ!と再びドア横に立って発車したところで、意識が逸れ気づいたら最寄り駅の次の駅、というループを1回に5〜6回繰り返したりというのを、今まで何回も経験してきました。

衝動性は買い物欲が酷く、特に通販で莫大な金額を月に使ってしまい親に怒られる、というのを何年も繰り返してきました。月に30万使ったこともあります。流石に親に泣かれ土下座して謝りました。

多動は調子が悪くなると座っている時に落ち着きなく揺れたり家の中を意味なく歩き回ったり、その場で延々とぐるぐる回り続けたり、といった感じです。
ただ、多動に関してはどちらかというとうつ病の躁状態に近く、1週間くらいお風呂に入れなかったのに急に入る!と言って走り回りながらお風呂に入って(浴槽は嫌いなので入りません)イスに座ってゆらゆら揺れながら身体を洗ったり、夜中に洗濯をしようとしたり、夜中に散歩に行こうとしたり。

ですが、私が発達障害の中で最も困っているのは感覚過敏です。
私は嗅覚過敏、聴覚過敏、視覚過敏、触覚過敏があります。
聴覚過敏は、例えばTVがついているリビングのテーブルの上から爪楊枝が落ちた音が聞こえたり、自室のドアが閉まった状態でリビングを抜け廊下を通りさらに奥の部屋で母が電話している内容が聞こえたりします。
ですが、困ったことに音の選択が出来ないため、大勢の人が喋っていたり多くの音が溢れていると、自分が聞きたい音が聞き取れなくなってしまいます。

心理学でカクテルパーティー効果というものがあり、人は大勢の人が喋っている中でも自分が聞きたい声を選択して聞きとることができる、というものなのですが、聴覚過敏の人は脳の音を選択する能力の部分に障害があり、聞き取れないのです。

聴覚過敏の対策としては、ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンをつけ、雑音を消して人の声が小声で聞こえる程度にするとパニックにならずにすみます。

視覚過敏については、人より光を眩しく感じる困難さがあります。
私は自分の顔を鏡で見たことしかないので気づかなかったのですが、夫に「さかな(私)の瞳孔は明るいところでも暗いところでも大きさが変わらない」と言われて、その話を母にしたところ、確かに!と言われ、そりゃ眩しいわなぁ、と言ってくれました。
視覚過敏は今までずっと何もせずに生きてきたので、これが当たり前だと思っていましたが、実は人より眩しく感じていたようです。
特に疲れていたり、うつが酷くなると感覚過敏が悪化するため、外に出ると目が開けられなくなり目が痛くて涙が出てきます。
部屋もカーテンを閉めても眩しく、夜に照明をつける際には1番弱い照明にしても眩しく感じます。

視覚過敏の対策としてはサングラスくらいしか思いつかないのですが、嗅覚過敏を持つ私は外に出る時はマスク必須、しかも容姿的にサングラスが絶望的に似合わず笑
しょうがないので、家ではサングラス、外ではひたすら我慢!です。
皆さん視覚過敏対策で何か良い案があれば教えてください。

次に触覚過敏ですが、これは服で困ることが多いです。
ブラジャーの締め付け(サイズは合わせてます)や、下着のシャツの摩擦、トップスとシャツのモゾモゾ感が苦手で、家ではもっぱらもふもふの肌触りの良いパジャマを着て過ごしています。
調子が悪すぎて服が着られない時にはパジャマのまま病院へ行ったこともあります。

他にはお風呂が苦手です。
お風呂は私の苦手要素が満載です。
まず水に濡れる感触が嫌、シャワーの音がうるさい、お風呂の独特の照明が眩しい。
そしてお風呂上がりに顔に塗る化粧水。
なるべくべたつかないタイプを選んでいますが、やはり何か顔に付いてる感が不快でたまりません。

嗅覚過敏は特に困る要素の1つです。
マスクを着けてるとまだマシですが、着けてないと外は匂いの洪水です。花や草の匂い、色々な人の匂い、車のガソリンの匂い、お店から漂う食べ物の匂い、そして「外」の匂い。外の匂いは季節によって変わります。私は夏の匂いが苦手です。

他にも小学生時代は給食の匂いで気持ち悪くなったり、朝礼で前に並んでいる子の体臭(ワキガではありません)が苦手で吐いたこともあります。
また、困ったことに放課後等デイサービスのおやつの時間には色々なお菓子の匂いが混ざります。
チョコレート、うまい棒のコンポタ、グミ、ソーダ、コーラ、それらの匂いが気持ち悪くていつも別室で事務作業をしてました。

そしてこれは誰に話しても同意を得られたことがないのですが、人は身体の部位によって匂いが違うのです。
私は自分の膝の匂いが好きです。
あとは母と夫の手のひらの匂いも好きです。
父の背中の匂いも。
人によって体臭が違うのは多くの方が理解してくれますが、人の部位毎に匂いが違うのは理解されたことがないです。

そしてここまで嗅覚過敏について文句を言っておきながらも、実は私は香水が大好きです。
香水について語り始めるとまた長くなってしまうので、またの機会に書かせていただきます。

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