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今夜はFriendly Firesで踊り明かせ

先日記事にした「two door cinema club」と並んで忘れられないサマソニ、それが2018年の大阪で見た「Friendly Fires」だ。

私がFriendly Firesを知ったのは2008年。
1stアルバム、バンド名をタイトルにした「Friendly Fires」が当時の音楽雑誌でも大きくクローズアップされていたのを覚えている。
当時は彼らのような"ダンスよりのロック”は新鮮だった。
野性的なビートに美しすぎるエモーショナルなメロディが融合する。
当時学生だった私は、mp3プレーヤーで彼らを聴きながらチャリで疾走していた。

しかし彼らは2011年リリースの2ndアルバム「Pala」以降、突如姿を消す。
実は彼らは活動休止前、同年のサマソニに出演していた。
同じ場所にいながら彼らのステージを見なかった私。
もう二度と彼らを生で見れないだろうと後で本気で悔しがった。

しかし月日は流れ、なんと彼らは電撃の復活を遂げ、2018年のサマソニに再来日する。公開されたアーティストラインナップに彼らの名前を見つけた私は目を疑った。

「あの、Friendly Firesが帰ってくる!!」

これは何に変えても見ねば…

屋内の昼下がりのソニックステージ。正直満員とは言い難い。
でも会場は当時の衝撃を知っている同世代のオーディエンスの、謎の一体感と緊張感に包まれていた。

そして暗転からの彼らがついに登場する。
なんとブラス隊を引き連れたバンドセットだ!

1曲目はなんと1stアルバムから「lovesick」
「こんなシブい曲から!?」と一瞬思ったけど、音源で聴くより何億倍もカッコよかった。最初のドラムとベース音で全てもっていかれた。
懐かしさやら感動やらで顔がしわくちゃになったのを覚えている。


長年、蓄積していた私の中の色々なものが、ダンサンブルなビートに昇華されていく。無我夢中で踊り続けた…

そして2曲目はなんとこちらも1stから。渾身の「Jump In The Pool」!

初っ端からこんなに畳みかけられると体がもたないぜ…
サビはみんなで手を上げて踊り狂った。
傍から見れば奇妙な盆踊りのようだっただろう。

そしてライブは中盤へ。しとどに往年の名曲で畳みかける。
このライブの時は2枚しかアルバムを出していないのに、いかに彼らが質の高い曲を作っていたかを身をもって感じた。


そして嬉しいことに彼らは新曲も用意していた。

この清涼感たるや。
MVでもわかるように、10年前は好青年だった彼らも時を経て良い大人に。見た目がトム・ハンクスのようになっていた。
そういうのも含めて愛おしかった。踊れるトム・ハンクス。

そして終盤。ついに必殺のキラーアンセム「Paris」が投下される。

イントロを聴いた瞬間、私は泣いていた。
すべてを包むサビのメロディ。
他のオーディエンスも合唱というより絶叫していた。
あの一体感を決して忘れはしない。


以前に書いたtwo door cinema club同様、是非とも彼らもサマソニに呼んでほしい。単独で来日ならもっとありがたい。
日本中の隠れFriendly Firesファンは、いつもそう願っているハズだ。

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