176. 吉田篤弘「天使も怪物も眠る夜」 【小説】
前回は同著者の「京都で考えた」をご紹介しました。
ここで言っているように、吉田さんの魅力は、ユーモアに富む言葉遊びやちょっと不思議な作品世界です。ゆるゆると流れていく言葉には不思議な心地よさがあり、大好きな作家の一人です。
今回はそんな吉田さんの小説作品についてです。
○天使も怪物も眠る夜
「小説BOC」に連載された、8作家による文芸競作企画「螺旋プロジェクト」の中の一作とのことで、プロジェクトが規定したルールが幾つかありますが、この作品だけを読んでも話は理解できるし、充