読書感想 エッセンシャル思考


僕の経営する会社では毎月「課題図書」を設けて、社員のみんなに読んでもらい感想を提出してもらっているのですが、これは社員の一人から、読んでみてください、と課題を出された「逆課題図書」でした。

以前書きましたが、ここ数年「ビジネス書」「啓発系」などの本も積極的に読むようにしています。たいていKindleで読むか、Audibleで聴くか、なのですが、Audibleは基本的に「基本料金1500円で聴き放題」というサービスです。しかし、どういう基準なのかは知りませんが、中には有料(追加料金必要)な本もあります。
「聴き放題」の本の中には、多くのビジネス書なども含まれているのですが、この「基本料金で聴ける」ものの中には、はっきり言ってろくなものはありません。小説などはまた違うのですが。実用書で聴き放題に入っているものは、「読者設定が広範」で「適当なテーマで薄ーく書かれた」本が大半で、読むのはほぼ時間の無駄。

この「エッセンシャル思考」は追加購入(2100円)が必要であり、それで「最初のハードル」はクリアしたことになります。

全体的にとても納得でき、同感できる内容でしたが、かなり多くの部分「今までの人生で身に着けて、今はなんとなく無意識に行っている」ことが多いなあ、と感じたのですが、一つだけ、強く心に刺さった部分があります。以下に引用します。

  ラリー・ゲルウィクス は、 ハイランド 高校 の ラグビー 部 コーチ。 就任 し てからの 勝敗 は 418 勝 10 敗 で、 同 部 を 36 年間 で 20 回 の 全国 優勝 へと 導い て き た。  「 われわれ は つねに 勝つ」 と 彼 は 言う。 圧倒的 な 結果 を 出し て いる の だ から、 もっとも な 言葉 だ。 だが、 彼 が 言っ て いる のは 試合 の こと だけでは ない。 彼 の 言う「 勝つ( win)」 とは、 チーム 全員 が つねに 考える べき 問い の 頭文字 でも ある。「 今、 何 が 重要 か( What' s Important Now?)」 という 問い だ。   ラリー は 選手 たち に、 今 ここ に 集中 しろ と 説く。 明日 の 練習 や 来週 の 試合 は どう でも いい。「 今、 何 が 重要 か」 を 考える の だ。 彼 は この 指導 方針 を 使っ て、 ハイランド 高校 ラグビー 部 を 負け 知らず の チーム に 育て上げ て き た。

彼ら の 強 さの 秘密 は、 その 集中 力 に ある。 試合 中、 選手 は つねに「 今、 何 が 重要 か」 だけを 考え て いる。 前回 の 失敗 を 思い出し たり、 試合 の 展開 を 不安 に 思っ たり し ない。 そんな 考え は 無駄 でしか ない から だ。   さらに「 今、 何 が 重要 か」 という 問い は、 自分 たち の プレイ に 集中 する きっかけ と なる。 相手 の プレイ を 気 に し て い ては 勝て ない、 と ラリー は 言う。 相手 の やり方 に 呑ま れ て しまう から だ。 知ら ず 知ら ず 集中 力 を 失い、 チーム が バラバラ に なる。   今 ここ に 集中 し、 自分 たち の 動き だけを 意識 する こと によって、 チーム 全体 の 気持ち が ひとつ に なる。 その まとまり が、 スムーズ な 試合 展開 を 可能 に する の だ。   ラリー は 勝敗 について、 実に 本質的 な 考え方 を する。  「 負ける こと と、 打ち 負かさ れる こと は 違う」 と 彼 は 選手 たち に 言う。 打ち負かさ れる のは、 相手 が 強い から だ。 スピード や パワー や 才能 の 問題 だ。   だが、 単に「 負ける」 という のは、 自分 に 負ける こと だ と 彼 は 言う。 集中 力 を 失い、 本質 を 見失っ た とき に 負ける の だ。   最高 の 力 を 発揮 する ため には、「 今、 この 瞬間」 だけを 意識 し なく ては なら ない。 これ は ラグビー の 試合 だけで なく、 私 たち の 仕事 や 生活 にも 言える こと だ。

僕はやや真剣にテニスをプレーしており、練習も「この年にしてはかなり」行っています。常にいろいろ悩んだりしていて、このラリーコーチが言うようなこともしょっちゅう考えているのですが、この言葉には改めてハッとさせられました。

その通り!

読了からすでに4か月くらい経ちますが、それ以来試合の度に「WIN」この言葉を思い出し、意識を集中させるようにしています。
それなりに結果の方もついてきているようです。

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