[アート]2/27 チェコの地方都市šumperkでの展覧会 おまけ

オープニングの翌日は朝から雪でした。

2019-2020にかけての冬は超暖冬でプラハでは、そういえば全く雪を見なかったのです。牡丹雪が降る中、昨日銀太に教えてもらったおいしいパン屋さんへ朝ごはんを買いに行きました。プラハのパン屋さんではあまり見ないものもちょっとありました。

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8:30銀田とホテルで合流。彼の地元Velké Losiny(ヴェルケーロシニ)を紹介してくれる予定です。有名なものは紙と温泉。Šumperkから車で10分ほど、電車でもすぐに行け、Olomoucから直通も出ているそうです。車道からは平原と森と特に Jeseník(イェセニーク)という高い山が臨めます。お城を過ぎると町のメインストリートに入り、チョコレート工場、製紙工場が並びます。

最初にチョコレート工場でチョコレートを購入。一粒あたり50円くらいですチェコではベルギーのように粒売りするところがないのでさすがチョコレート工場と思いました。チェコのスイーツやケーキ、ホットチョコレートもあります。

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その後、製紙工場に行きガイドツアーに参加。ここは1596年始業、今も実際紙を作っています。中はリフォームされているものの、外観は当時のまま。銀田は銅版画の作家なのですが、ここの紙を使う際は価格が高いので特別な本やコミッションの印刷のみに使用し、しかもかなりラフなので表面にコーティングをしてもらう必要がある、と言っていました。ツアーでは紙の歴史や展示、ウォーターマークの型、紙すきの場所やパルプ工場を見せてくれます。英語の音声ガイドもあります。ミュージアムショップではここで作られている紙やそれに印刷されたアート作品を買うことができます。

https://www.rucnipapirna.cz/cz/

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ツアーが終わり、銀田が迎えに来てくた時には雪が止んで青空が広がっていたので、お城に行くことにしました。ここは銀田が見せたかったところの一つだそうです。このお城には魔女焼きの悲しい歴史があると説明してくれました。チェコは3月末までは全国のほとんどのお城が閉まっていて中に入れません。我々も庭を歩き庭からの Jeseník山の景色を楽しみました。早春に咲くsněženka(スネジェンカ。スノードロップのこと)がたくさん咲いていて、人もほとんどいなくシーンとしていてとっても幻想的でした。

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その後銀田は自分の家に招待してくれ、彼の作品や製紙工場と市とのコラボレーション企画で制作した、カフカの"変身”のオリジナル銅版画本を見せてくれました。銀田は中国での個展も招待された意外と(失礼)すごい作家さんなのです。彼は美術教育がなく、すべて自分の感覚とトライアンドエラーでできています。銅版画も工場の余り物などを使ったコラージュスタイルだったり、見ていてとっても刺激になりました。

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その後東方正教会がある、そこからの眺めがとても良いとのことで車を走らせてくれました。繁華街(?)を抜けて10分ほど行くと丘があり、その途中に教会がありました。道中銀田はいかに彼がこの町を好きか、昔のことを語ってくれました。「ここは自分の小学校で、でも2年間は向こうの校舎にいて、この町には僕の必要なものが全部ある、自然もあるし、買い物もできる。この町にとっても満足している」と。

教会は普段は中に入れないのですが、リトアニアで見たものに似ているなという印象で、木造のとっても美しいもの。神秘的でした。

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銀田は本当はこの後温泉の湧く公園に連れて行きたかったそうなのですが、次はŠumperkでキュレーターが私に町を見せるために待っているそうなのでここで終了。充実の午前中でした。展覧会クロージングではショートトリップもできたらしよう!と言ってくれた銀田。仕事の合間を縫って二日かんコーディネートしてくれて感謝です。

Šumperkに戻るとなんと大雪。スコットランドよろしくの天気の変わりようです。そのため歩いてみるのに困難を期し(それでもチェコ人は傘をささずに雨の中も雪の中も歩く人が多い)早めに切り上げて、そのままプラハに帰りました。

過去に例を見ない”招待”展覧会、いろいろな人にも会え、とてもいい経験になりました。クローイングが無事に行われることを祈ります。

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