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地球の中心で宇宙を眺める

みなさんは自分のホロスコープをご存じですか?

占いや占星術に興味がない
という方はあまり目にする機会はないかもしれませんね

でもホロスコープって実はとっても面白いものなんです

地球から見た太陽系の動きがリアルタイムでわかるし
何千年前の何時何分の星の位置や
何千年後の惑星や遠くの恒星の位置まで分かります

占星術に興味がなくても星や宇宙が好きな方ならホロスコープを眺めているだけでも楽しいかもしれません

わたしもそうなんです

占星術を勉強したてのころ
自分のホロスコープを見てもさっぱりわからなくて
太陽とか月とか火星とかいろんな星がいろんなところにあるし……
正直読める気がしなかった

なのでただただ漠然と惑星たちの動きを眺める
という時期がありました

3Dで惑星の動きをチェックできるアプリがいくつかあってリアルな惑星たちが宇宙の中を巡っている姿がとても美しくて

それをぼーっと眺めているうちに
平たい円でしかなかったホロスコープがわたしの中で徐々に立体化してビジュアル化していったんです

占星術は星たちの動きでわたし自身の性質や人生の流れを読みます
占星術の世界観では太陽系の惑星とわたし個人の運命がリンクしているんです

そもそもなんですが
なんで遠い星の動きがわたしたちの人生に影響しているのか?

むかしむかし
正確な暦や時計がなかった頃
空に星座を描いてその動きで季節の移り変わりやタイミングを計っていました

星座は太古の星図です
無秩序な宇宙に秩序を与えて自分たちの生活に生かそうとした
昔の人たちの英知です

星や星座は寸分たがわず規則的な動きをします
それを観測していくうちに星の中でイレギュラーな動きをする惑星を見つけ
暦ができ天文学や占星術が発展していきました

昔は正確な星の動きを観測することは難しかったでしょう
今のように簡単にホロスコープを出すことももちろんできません
星の観測は国家や王族に関する重大な仕事で
そもそも生まれた時のホロスコープがわかるのは王様ぐらいです
王様の運命は国の運命なので

ホロスコープは今でも基本的には天動説の世界です
それは自分が宇宙の中心にいるからです
人の意識は自分中心にしか世界を把握できません

真っ暗な中で自分の感覚だけを頼りに
手足を伸ばし世界を体感していく
そんな感じです

昔の人たちもそんな感覚で星を観測していたのではないでしょうか

外の世界を知ることで自分を知ろうとした
そこに何らかの関係があったからではなく
自分から関係を探しに行き
その中で自分と星たちを運命づけていったのではないか

わたし的には占星術は統計学だと思っています
星がこういう動きをした時にこういったことが起こった
惑星がこの位置にあるときに生まれた人にはこんな特徴があった

そんなデータの蓄積が
今の西洋占星術の基礎になっているのだと思います

でも
よくよく考えてみれば
わたしたちも宇宙の一要素です

1人1人違っていて
意識があって人生があって
今ここに生きる一人の人間ですが
宇宙から見れば地球の構成要素であり地球そのものです

自分の運命は自分だけのものだと思っていても
本当はわたしの運命は地球の運命だし
地球の運命はわたしの運命です

ヘルメス文書という錬金術の古文書に
『小なるものは大なるもののごとし……』
という言葉があります

わたしたち一人ひとりが宇宙を成り立たせている大事な要素であり
同時にわたしの中にも宇宙がある

そもそも『星と自分自身』『宇宙とわたし』を切り離して考えること自体無理がある
というようにも思います

物理的な話を聞きかじって言うなら
惑星がただただぐるぐると太陽の周りをまわっているわけじゃなく

どんな小さな星にも重力があるので
星々の間にはもっと複雑な力学が働いていて
ほんとうは太陽だって地球の重力に影響を受けています

だから太陽系自体とても複雑な力関係の中で
複雑な動きをしているわけです

天動説も地動説もありません
それぞれがみんな影響を受けています

今の占星術は太古の人たちの英知が生み出したものですが
そこを起点としてたくさんの人たちが何千年という時を費やし
日々の観測の中でデータを蓄積していった一つの知の系譜だと感じます

と同時に
人と星々
人と宇宙をつなぐ
目では見えないシンクロニシティを教えてくれるものでもあると
個人的には思っています

占星術だけじゃなく
この世界にはもっとたくさんのシンクロニシティがあって
わたしたちが目を向ければ見えてくるのではないか
そんな気もします

取り留めのない話になってしまいましたが
今回もお付き合いくださり
どうもありがとうございました

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