糖分依存症

砂糖には依存性があると言われています。
糖分を摂取すると脳に快感の感覚を与える神経系が活性化されて、神経伝達物質のドーパミンが脳内に放出されて、快感を感じます。
このシステムは、正常な快楽とともに、麻薬や覚醒剤による快楽や、そのような薬物への依存の形成にも関わるとされています。
依存性のあるものは連用すると、同じ量を摂取しても快楽の度合いが次第に小さくなり、摂取量が増えるということになります。

別腹現象
お腹は満腹でも甘いものは食べたいという『別腹』現象が起きるのは、空腹という身体の信号ではなく、脳が快楽現象を欲することで起こることがわかります。
このように、別腹で糖質をいくらでも食べられる人や、糖質が欠乏するとイライラする人は、糖質依存が生じている可能性があります。


精製された糖(蔗糖や果糖や異性化液糖など)は、加工技術によって生み出されたものです。そのため、人間の歴史においてつい最近まで存在していなかったため、身体の機能的にも、脳の機能的にも対応することが苦手です。
糖を分解するためのインスリンを分泌する膵臓や、快楽物質を放出する神経系が、過剰な糖分によって正常に機能できなくなって、さまざまな疾患が生じます。
それが、現代の生活習慣病の主な原因の一つです。


糖分依存症を改善するために

いろんな食品に多量の糖分が含まれているため、制限するというのは難しいと思います。自炊をする人は特に感じるかもしれませんが、料理する時には結構な量の砂糖を使用するレシピが多いです。
これらの砂糖を代用できるものってなんでしょうか。

私は以前、黒糖やきび糖を使用していました。やはり手軽さがないと、なかなか続かなかったり、糖質依存に負けてしまいがちになるので、ストレスにならず継続できることから始めてみるのがいいと思います。

水飴も良いとされていますが、こちらは『米水飴・麦芽水飴』という自然の物質が原料で、甘味はやや控えめのものを選んでください。通常売られている透明の水飴は芋やトウモロコシに含まれるデンプンから人工的に作られている甘味料ですので、注意しましょう。


一番簡単にできて重要なことは、自分が摂取している糖分がどれくらいなのかを知ることだと思います。そのために、なるべく自分のために家族のために、自炊をしたり手作りのお菓子を作ってみること。
そうすることで、自分が満足と感じる糖分の量がわかると思います。そこで、『この味にするためには、これくらいの砂糖を必要とするのだ』という事実を知ってください。

簡単・便利・手軽という中には、いつも自分を自分から遠ざけてしまうマジックが隠されています。その簡略化されたなかに、何があるのかを知っていて選択するのか、知らずに選ばされてしまうのかは大きな違いです。
大切なことを自分の責任で選択できるように。



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