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【短文連載型短編小説】カメを戻す。


季節の詩

四季ということで夏

朝は陽が昇る前 私

夕は陽が落ちる頃 私

毎日動いているようで動いていないこの世界で私の夏

私事

 やってられっかクソ暑い。

 一応いちおぉいちょー私は暮らしているのでもう数十年来残念ながら。
 糊口をしのぐという言葉を知っていますか、あなたは?私は知っている。身に沁みている。
 そんなことをぼんやりと考えながら私は玉葱を真っ二つに割る、いや割ろうとした寸前の中空で包丁がピタリと止まる。

 ちがうな。
 玉葱は違うまず、鍋に水道水を入れて火の出ない安全なIHヒーターを「中火」に設定して沸かす、よし。
 玉葱を割ろう。包丁を再び。

(つづく)

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