食べ物と思い出

 最近、タピオカが流行っているらしい。前にもタピオカが流行ったことがあったなと思い返していると、ナタデココも流行ったときがあったなと思い出した。そういえば、ナタデココはいったい何者なのだろう。

 簡単に調べてみたところ、どうやらココナッツが原料であるらしい。ココナッツミルクに砂糖や酢などと一緒に専用の菌を入れて発酵させて作るようだ。だから、ナッツ類のアレルギーの人は食べたらいけないのかと合点がいった。

 いろいろな感覚を刺激するからだろうか、食の記憶は意外と鮮明だ。それに何かを食べると、関係する記憶も思い出される。

 ナタデココをはじめた食べたのは、小学校に入る前だったように思う。東北に住んでいた私に、関東に住んでいた叔母がお土産で買ってきてくれたのだった。

 叔母が持ってきてくれる、お土産のひとつにアニメを録画したビデオがあった。当時、私の実家はあまりにも田舎だったために、ろくにテレビが入らなかった。そのため、都会に住む叔母が子どもが好きそうなアニメを録画して持ってきてくれていた。

 確か、クレヨンしんちゃんやドラえもんが多かったと思う。そのビデオをナタデココを食べながら、まだ小さかった妹と見ていたような記憶がある。そんなこんなで、ナタデココは少しだけ懐かしさを感じる食べ物なのである。

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