時空をこえるコンサート #Reimagine

バッハとカプースチン、同時に聴くって、あんまりないことなんですが、違和感なく、聴いてしまえるコンサートがありました。

個人的には、その日は、大事な人の誕生日で、旧友が亡くなり、コンサートを聴いていてよいものか、とも思っていた。まあ、滅多にないことと、時間を忘れて聴いていた。

「僕はこのところずっと、クラシックとジャズの共通点を探す旅をしています。」

(Hayato SUMINO  CONCERT TOUR January 19th - March 10th,2023 Reimagine プログラムパンフレットより)

この2〜3年のうちに、ショパン国際ピアノコンクールに出場、メディアの出演も増え、全国ツアーが始まっている。世界的なプレーヤー、音楽家、作曲家であることを世の人々が気づき始めたらしい。随分、すみずみまで、音色が届いているようです。会場の光景は、なぜかほっとする広がり。ご家族連れの方も多く、その中に「ピアノ男子」もいらっしゃった。ピアニスト 角野隼斗が誕生して27年目。

旅の途中のいっときを聴いていた。

時代をひとっ飛び、なんて、よく言うが、

バッハ。ラモー。グルダ。カプースチン。hayato sumino。

バロックから今、ひとっ飛びをいったり、きたり。今に着地。

今を生きる身近にいる10代にとって、ジャズもクラシックも古典として聴こえているそうだ。古典だから、古めかしいとは、思っていない。むしろ、新しい言語として、聴こえているそう。

わたしは、と言えば、新しい音楽として、生まれ変わろうとする、そんな試みが聴いてみたい、と、思っている。

聴いた後、静寂、火は灯り、消えて、また、新しい命が誕生する。再生や再構築について考えていた。

二進法は、倍音やテンポの倍率と関わりがあるのかしら??はて。一進一退、生活は、一日半歩ぐらいの進み具合に、随分、先に行ってしまわれた、そんな感じです。

「???この行間は?」

会場で、一瞬、グレン・グールドが降りてきたのかと目を細めた。クラシックって、こうやって、新しく伝わっていくものなんだろうな。

時折、膝の角度90度で、両足裏で床を踏み締められて、お手本のような姿勢で奏でられた。

ああ、時間をこえるってことかな、と、帰り道にドゥルーズのことばを思い浮かべつつ、どちらかといえば、アインシュタイン博士のてへペロポーズを想像し、なんか、おもしろい人だな。
アップライトピアノとスタインウェイのグランドピアノを引き連れて、旅は続いている。

2023年3月10日、一つの旅の終わり、次は何を始めようか、思い巡らし、次のステップを踏むのだと思う。

これからも、楽しみだ。



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