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「セロリ」を思い出す

「育ってきた環境が違うから好き嫌いも否めない〜」

山崎まさよしさんのセロリの歌詞は特に結婚してから共感することが多い。

結婚してから頑張るようになったことは料理だ。
と言っても料理教室に通うわけでもなければ、皿の盛りつけをオシャレにできるわけでもない。
元々極度のめんどくさがりだし、「美味しいご飯は外食で食べればいい」と思っているマンなので、家で美味しいものを食べるという概念がそもそもなかった。
実家でも基本的に一汁三菜なんて出てこなくっていつもドンブリスタイル(おかずがご飯の上に乗っている)だったり、女子家系ならでは?のサラダがメインディッシュの食事で生活してた。週1回以上は外食だった。
(こんな実家のライフスタイル晒してるのバレたら多分親卒倒するw)

私はそれに一度も違和感感じたことなかったし、むしろ外食することが普通で自炊は節約するための手段くらいの感覚だった。

しかし、この感覚はただうちの家族が外食が好きで、且つ家の周りも飲食店に困らない地域だっただけで出来たものだというのを知った。

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夫は料理がとても上手い。
何を作っても本当に美味しい。
それに加えて、料理の手際までよくって料理を作り終える頃には調理器具の洗いものまで終えてしまっている。
最初目の当たりにした時は、驚愕なんてもんじゃなくてもはや絶望だった。

夫の料理を食べると、そこらへんの街の飲食店に入る気すら無くなってしまう。だって夫の料理のほうが安くて美味しいんだもん。
実際、結婚してからは外食に全く興味が持てなくなった。外食するのは、家で作るのが面倒なフレンチ料理、炭火焼き鳥、炭火焼肉、ラーメンくらいだ。

と、まあ夫に料理では全く敵わないのだけど

ここで困った問題がある。夫の配膳の常識には一汁三菜が存在していた。ご飯とおかず一品を必死に作って出しても、なにか物足りないようであと二品ほど欲しいとか何とか言いながら自分で作ってしまう。
朝ごはんも「旅館のお食事かな?」と錯覚してしまうくらい色鮮やか栄養を考えながら作る。

いやいやいやいや、家でこれはやりすぎでしょう。

が私の本音だった。シリアルに牛乳を添えれば朝ごはんとしては充分すぎると思っていた。

これは料理上手下手ではなく、もはや価値観が違う。
この価値観の違いはどこから生まれたのか、それはきっと育ってきた環境の違いからだ。

ここでようやくタイトルと冒頭に繋がってくる(笑)

夫の実家では、しっかり季節の食材を使って美味しいだけではなく栄養価のいい料理が並んでたのだろう。そう育ってきたのだ。
一方で私の実家では違った、きっとそれだけだ。
どちらが正しくて間違ってるとか、いい家庭とかそうでないとかの問題ではない。

ここから学んだことは、料理を頑張るだけでなく価値観を擦り合わせていく、言い換えれば自分の常識を変えていく作業が必要なんだということ。

料理が上手になるのには時間もセンスも必要だが、品目や彩りを考えることから始めるのであればどうにか私でもできそうだ。

そうやって少しずつ歩み寄っていこう、少しずつ上達させていこう。

でもまだしばらくは料理担当は夫でお願いします、はい。


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