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3か月給料がでない理由

お店を開店して半年、着付け教室をスタートしました  少し生徒さんが来てくれて、展示会も開催できるように

ですが、すぐに気付いてしました  展示会を月に一度するということは、「毎月、お客さんを誘わなくてはいけない」ということ

お客さんが増えるタイミングである着付け教室は年に2回の開催(春と秋)だけ

どう考えてもバランスが悪い 

考えれば当然のこと でも、展示会を毎月やらないとお店を維持していけない  

家賃に会場費にスタッフの給料に、自分も食わなきゃいけない。。。

このままでは立ち行かない


うちのお店は路面店で人通りが多いので、人目にはつく好立地なんです  この頃には「ここが着物屋だ」という認知も増えてきて、新しいお客さんが来ることは少なくはありませんでした

でも、そこから「着物を買う」というハードルを越えるまである程度、信頼がないといけません


『何十万円という高額なものをいきなり買う理由はない』  
その店がちゃんとしたものを扱っていて、縫製もちゃんとしていて、しっかりと納品してくれるのか  

そういえばこんなことがありました

丸洗いの振袖を預かったときに、「染み抜きはしなくていいっから、丸洗いだけして」といわれたので、事前検品をしっかりせずに丸洗いに出しました  

納品の時、内側に「この染みは何?」とご指摘がありました それは悉皆屋さんの方で”この内側の染みは丸洗いでとれないよ”と聞いていたものでした

が、お客さんは最初はついていなかったものなのに、どうしてこんな汚れがあるの? と

悉皆屋から染みのことを言われていたことを伝えても、「最初はついていなかった」の一点張り

染みは、その場所とどの溶液で落ちるかということで、ある程度までその種類が特定できることもあります その結果、その染みは体液とみられましたなので、悉皆業者でつけたものとは考えにくい

その話をしたところ、この振袖を誰かに貸し出したのでは? と

全く想像だにしていなかった話に、思わず笑いをこらえました  
そんなことやるお店ある? 

いや僕はそのお客さんからとんでもなく信用なかったのか?   

結局、その染みを落とすことで納得いただきましたが、納品のときに、「このことは他には言わないようにしますね」と帰えらた

すごくモヤモヤしました  もう完全にこちらで付けた染みになってるな~  

それから事前検品の重要さを知りました。。。

信用がないとこうなってしまうのか  それは僕のふるまいなのか、外見なのか、店の歴史なのか 

信頼がないと着物を購入に至ることはない! と思って仕事をしています  
そしてそれには時間はかかる

いくら人通りが多くてもそれがすぐに売り上げにつながることはありません  でも毎月の展示会は来ます

展示会にはふたつのプレッシャーがのしかかります  売り上げ作れるのか それがないと支払いができない、給与が出ない、倒産の恐れも

もうひとつは、メーカーさんに申し訳ない

その頃の通帳はいつも6桁でした  
今月はいける、来月はどうしよう  それがずっと続いていました

もちろん僕の給与は後回し、 というか出るお金がない  経費だって使うことはありませんでした

今思えば、その頃はどうそれを乗り越えて、どうやっていたのか 全く覚えていません 毎度の月末に、残高が6桁なのか7桁なのかで機嫌が変わっていました 

今は給与が出る  

ひとつのことを継続できれば、形になるんだなあと思います

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