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《七十二候》虹蔵不見‥にじかくれてみえず


『虹蔵不見‥にじかくれてみえず』
                                         11月22日から26日頃


本格的な冬を前に、太陽の光が弱まり
虹を見ることが少なくなる頃となりました。
清明の末候‥『虹始見』の対となる
七十二候となります。



その期間、七十二候の更新を少しお休みしていたので『虹始見』について触れることができませんでしたが
『虹始見』とは春が深くなると、空気が湿り
雨上がりに虹が見えやすくなる、そんな時期を
指します。


その対となる今回の『虹蔵不見』は
空気が乾燥し、虹が出ても薄いためその姿は
春までちょっぴりかくれんぼ。




タイトルに使用した写真は、ある帰り道に
偶然にも大きく架かる「秋の虹」を見たときのものです。



「虹を見た。」それだけで誰かの心が
幸せな気持ちになれるほど
思わず笑顔を連れてきてくるほどの
大きなパワーを感じるのです。


実際にこの日、数人の方が外へ出て
庭先で、玄関先で‥スマホ片手に空を見上げている姿を見かけました。


チラッと見ると
その表情は皆やわらかく
笑みがこぼれるほど‥。
こちらまで嬉しい気持ちになりました。





うっすらではありますが
二重(ダブルレインボー🌈)になっているの分かりますか。


色がはっきり見えるほうが主虹。
薄いほうが副虹と呼ばれています。



一般的に外側から
赤・橙・黃・緑・青・藍・紫
そして副虹は
その逆の順番となっていますが


興味深いことに
アメリカやイギリスでは6色
ドイツや中国では5色など
国によってその認識は違うようです。

虹は早いと一瞬のうちに
長くても1時間ほどで消えてしまいます。
以前、運転している時に見かけて
よく撮れる場所を!と探している間に
薄くなり、消えてしまったなんてこともありました。



そんな虹とも暫くお別れになりそうです。
さみしいですが、また春に再会したいですね。



 





さて、二十四節気では小雪となり
雪が降り始める頃となりました。 


「寒さまだ深からずして
雪いまだ大ならざるなり」


最近の山陰地方は
少しの雪の兆しも感じることもあまりなく
日中は暖かくやわらかい陽射しが注ぎ
とても心地良かったり。


今年は昨年、一昨年に続き
ラニーニャ現状の冬になるのか‥。
そうだとすれば珍しいこととして
世界中で注目されているようですね。


どんな冬となるのでしょう。





先週末の日曜日。
鳥取県智頭町智頭の
国指定重要文化財である「石谷家住宅」
三日間秋の特別公開に行ってきました。






同じ鳥取県内ではありますが
実はわたしの住む所からは少々遠く



道中、いろいろなハプニングもありましたが
それはまたいつかお話しできる時に。笑



石谷家住宅を、管理されている方のお話では
石谷家は、江戸時代から300年以上続く商屋であり、林業で財を成したそうです。



国内の銘木、3000坪の広大な敷地には
部屋数が40以上ある邸宅に
7棟の蔵、そして美しい日本庭園。
貴重な和風建築として国の重要文化財に指定されているのです。



江戸、明治、大正、昭和
そして平成、令和と‥

現代へと繋ぐ貴重な建築物に触れ
ゆっくりと流れる時間に
浸ることができた一日となりました。





そんな時間を皆さんにも
お届けできたら‥と思います。




囲炉裏の間



 電話室


土間




 


畳廊下







古民家、近代建築など
歴史的建造物に触れると
心の中に暖かい風が吹きます。


この場所に来たこともなく
見たこともないのに、なぜか懐かしい‥。
そんな気持ちになるなんて‥
不思議ですね。



光が部屋に射しこむ時間の
太陽の暖かさ。風の通り道。


職人さんの手仕事そのひとつひとつが
伝わるような、温かさがそこにはありました。



晩秋に
日本古来の生き方に触れ
思いを巡らせながら‥。



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