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幸せは私の感覚の中に

鳥の鳴く声で目が覚める。


私は布団の中で大きく伸びをする。右ひざを曲げて腕で抱え左に倒す。顔は右へ倒す。呼吸を数呼吸したところで元に戻る。伸びていたところの解放感。吐く息とともに体の安心感も感じる。
今度は反対側。戻して体の感覚を確認。トクトクトクと波打つ心臓の音。
まっすぐに戻る。

寝たまま、つま先を天井へ蹴り上げる。そっと足を下ろし始める。血液の流れを感じる。そしてお腹周りの力の入り方が変化していくことにも気が付く。

長い間忘れていた体との対話。毎朝のルーチンの中で私は体調そして心の状態を確認する。

ゆっくりと体をベッドから起こし立ち上がり、キッチンへ向かう。
夜に休みを取ったキッチンの空気はひんやりとしている。
電気ポットに水を入れてる。ザッーと冷たい水でポットが満たされる。台に置いてスイッチを入れる。湧き上がる音と共に立ち上がる湯気で真冬の寒さが一変する。
マグカップにインスタントコーヒーを入れてお湯を注ぐ。マグを手に取るとお湯の温かさが伝わってくる。体、そして心も暖まる感覚。一口口の中に含んで自分が感じる味を確認する。




「ずいぶん遠くまで探しに行ったけれど、そうか、僕たちが飼っていたハトが青い鳥だったんだね。」とチルチルがミチルに言う。
チルチルとミチルは幸せの青い鳥を探して旅に出たが、結局、青い鳥は彼らの傍にいたのだった。

私は幸せの青い鳥の話を思い出しながら、自分の体にある感覚で朝の幸せを嚙み締めた。

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朝のルーティーン

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