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082. 架空コンビニ(コーヒー) / 『くつしたおるよ。』 【猫マンガ】




 

 

 

 

 

  

 

 

 

  

  

 

 

   + + +
 

子供の頃、スーパーでも
挽きたてのコーヒーの粉を
売るコーナーが出来て、

すごくすごーく
いいにおいに感じて
コーヒーの香りが
大好きになった。
 

なんか
香ばしさの中に
甘さがある
厚みのある匂い。

すごくすごーく
おいしい味が脳内で生成された。
 

それなのに、

コーヒーって
飲むと

においと味が違う。
 

あんなに甘い香りが
していたはずなのに

口の中では
甘い味がしないのだ。
 

砂糖と牛乳を入れると
脳内の味と近くなったので

ずっとコーヒー牛乳の
愛飲者だった。

コーヒーをブラックで飲む
なんて、何がおいしいのやら
と思っていた。
 

それが今では逆に、
牛乳を入れると
ちちくさくて
後味が気に食わない。

すっかりブラック愛飲者に
なってしまった。
 

かと言って、
コーヒーの繊細な味など
大してわかるわけでもない。
 

もちろん好みはあって、
キリマンジャロよりは
モカが好き、とか

その程度のことは
語れるけれど

焙煎の具合がどうとか
ドリップの時間がどうとか
そういう「ツウ」なことは
ほとんどわからなーい。

というか、それほど
興味がないのだ。
 

さーっと淹れて
すーっと飲みたい。

何ならインスタントでも
大変おいしいと思う。
 

これも好みがあって、
いまは
 
ゴールドブレンドの
「オリジン」シリーズの
ホンジュラスブレンド、

​ドトールの
スティックタイプ、


​そしてこれまたドトールの
深みとコクのおいしい一杯
というデカい瓶のやつ。

 
この3つを常備して
気分で選んで飲んでいる。​
 

味の好みというのは
ほんとに人それぞれだな
と思うので、

他人の評価というのは
あまり当てにならない。
 

脳に、それをおいしい
と感じる回路が
出来ているかが大事なのでは
と思っているので

それまでの舌の経験で
好みは大きく左右される
ように感じる。

だから何度か口にして
最初はあまり好みで
なかったものが
しばらくすると好きになる
ということはある。

ああ、回路ができたのだな
と思う。
 

回路を育てるのも
楽しいけれど、

日常的に疎通させていると
麻痺してきて
どんどん刺激が
物足りなくなるので、

たまには意識的に絶って
本当にいま、好きなのか、
確認するようにしている。
 

   + + +

次回も おたのしみに。
 

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