インテリアの仕事で大切に思うことを
noteからは、はじめまして。
約35年と長い間のインテリアの仕事の経験から、見たこと、人のこと、街のこと、インテリアという仕事や業界の思うこと、
また、インテリアの仕事を始めた87年から90年代の、仕事場があった六本木や街の思い出、そこに居た人たちとの思い出、
そこから今日の暮らしまで、noteでは正直な気持ちのまま書いていきたいと思います。
インテリアという小さな業界の中で、激動期を共に乗り越えてきた人たち、お世話になった方々、いなくなってしまった素晴らしい恩師たち。
表面をなぞったような最もらしいことが氾濫する中、ほんとうのことを書くことが使命とも感じています。小さな自分ですが、大切なことだと。
インテリアを趣味でも仕事としてでも大切に愛する人たちと、いいことも悪いことも含めて、いろいろなこと共有したいと期待し、過去と今、未来を行ったり来たりしながら更新していきたいと考えています。
下記はHPで今まで書いてきたブログと簡単なプロフィールです。
http://sakura-ki.com/information/index.php
http://sakura-ki.com/about/index.php
最初に自己紹介を少し。
私は不動産会社のOLから、1987年にまだとても小さかった会社、当時はまだイタリア外資などの合弁会社、カッシーナ Cassina Japan に転職しました。
イタリアはカッシーナファミリーの、日本は創業者の時代です。
まだ日本では、インテリアというものは、特に海外のモダンデザインは今のように一般には知られていなかった。
80年代後半まだ景気の良い活気ある時で、若いうちにきれいな仕事に関わってみたいという憧れだけで、2年間インテリアスクールで基礎を勉強し、たまたまスクールの先輩からいただいたこの会社の情報から、telをしたらちょうど募集をしていて、試験を受けました。何も準備もせず気軽に受けに行きました。
Cassinaのカタログを試験会場で初めて見ました。そこで強烈に惹かれ、試験が受かるかどうかというより夢中で図面を描きました。運命的な、大きな転機が決まる日でした。1987年春。
その後、仕事を通じて実に多くの出会いに恵まれ、多くの経験をしました。それらは自分の意思というよりは、好きという気持ちだけで自然に動き進んで行った。
特に、Cassina での20年間後半は経営までと、多忙でしたが、多くの貴重な体験ができ、その後の仕事や生活にも繋がっています。
この後、仕事のこと、出会いなど詳しく思い起こし追っていきます。
写真は、私が入った頃のCassina カッシーナジャパンのショールーム。デザインはマリオ・ベリーニMario Bellini 。撮影は二川幸夫さん。
飯倉片町に近い、倉俣史朗デザインの六本木AXISビルの3Fに、あった。
当時は珍しく、イタリアの建築雑誌domusにも掲載され話題になった。
だまし絵のような迷路のような、幻想的な空間は美しく、インテリア最初の仕事はこの場所を選んだ。置かれた美しい家具やプロダクトに触れて知りたかった。
そして、ここに集まる魅力的な人たち、本当にすごい時代だった。
すばらしい体験だった。
そして多くの体験からずっと忘れないことは、インテリアの仕事を運営しているこちら側よりも、選び、買い、使う人たちの方から教えていただくことが多いということ。家具やインテリアは、実際それを暮らしの中で触れ使ってみなければ、理解できないし感性も磨かれない。その気持ちと姿勢が基本になければ、いい仕事はできないと言い切れる。
このnoteを通じて、これからも素敵な出会いがありますように。
よろしくお願いいたします。
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