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私はパティシエだった①      

【軽く自己紹介】
 私は数年前までパティシエをやってきました。
 ついでに10数年前に発症した双極性障害と今も付き合っています。
 訳があって業界をしばらく離れることになってしまって、最近まではカフェとか蕎麦屋とかに勤めていたのですけど、不眠症とか摂食障害とか乖離症とか社交不安症とかいろいろあったので仕事を辞めて少し人生の休憩をしています。就労支援に通いながら就職活動(オープン就労)をしています。
 今は無収入なので(失業保険はある)私が横浜とか神戸で修行したときのレシピを有料NOTEとして投稿して生計を立てようと思い立ったのだがすぐに違和感を感じてやはりそれはやめにしようと思った。

 何か私ならではの事を書こうと思います。いろいろ考えたのですが

 ジェノワーズとかシフォンとかマカロンとかをパーツごとにまとめてそれの本質っぽいこととか私の失敗談とかを書いていこうかと思います。

 あとパティシエを目指す人に少しはお役に立てるかもしれません

 
 前置きが長くなりましたが第1回目は
 バターケーキ(シュガーバッター法)についての考察です。
 基本は1:1:1:1です。
 砂糖、バター、卵、粉、の割合です。
 バターは柔らかくしておきましょう。電子レンジの発酵モードを利用したらいいでしょう。決して溶かしバターにしてはいけません。固形のバターと溶かしバターでは分子の組成そのものが変化してしまうので食感が全く違うものになってしまいます。(シュガーバッターが成立しません)
 砂糖を加えてホイップします。真っ白になるまでとにかく空気を入れます。とにかく空気を入れます。
 洋菓子材料専門店で売っているホイッパー(1500円くらい)が腰が強くて使いやすいです。
 卵を人肌33度くらい(バターが溶けないくらい)に調温してバターと砂糖をホイップしたものの中に何回かに分けて入れてホイッパーで混ぜます。よほど細かく分けて入れないと分離します。分離したらつなげる裏技があります。それは、分量の2割くらいの粉をこの時点で混ぜ込むことです。ゴムベラを使い混ぜ込んだら分離は収まります。ホイッパーを使ったらグルテンが出て生地の浮きが悪くなる原因になるのでやめましょう。
 あと絶対分離したまま作業を進めないでください。絶対に焼成の段階で失敗します。
 レシピの配合から卵の分量を減らすのも分離をなくす良い方法です。特に卵白を減らしてみたらいいと思います。卵黄は風味が強いので減らさないほうが良いです。
 先ほどの残りの8割の粉を入れてゴムベラで混ぜます(ホイッパーは使わないでね)。粉っぽさがなくなってつやが出てきたらOKです。ゴムベラなら少々混ぜすぎても大丈夫です。
 パウンド型に敷く敷き紙は硫酸紙とかクッキングペーパーといった専門の物をを使うのをお勧めします。
 私、働いていた時にパウンド型に使う硫酸紙を切らしたことがあり、パウンドケーキ型(中)とA4のコピー用紙の大きさが同じ事を発見して、これは素晴らしい発見だとばかりにそれを使ったことがあるのですけど、焼きあがった生地と紙が引っ付いて取れなくなってしまって商品をダメにしてしまったこと事もあります。直感をすぐ信じ込んでしまうのが私の悪いところでございます。。。
 焼成ですけど、レシピに40分と書いてあったら40分は絶対にオーブンを開けないでください。失敗の原因は大体それです。その失敗の原因は、生地が生焼けになってしまうことです。レシピ通りに焼いたらオーブンの状態によっては焼きすぎるかもしれませんが生焼けよりはましです。
 それによってこのオーブンは一般より火力が強い特性がある事を理解できるし、次に違うものを焼くときそれを想像して時間調整・温度調整が出来ると思うのです。

 バターケーキの場合、バターの分量が多い生地は低めの温度160度くらい、バターが少なくて軽い生地は170度くらいにするのがセオリーです。

 焼きあがったら、粗熱を取ってブランデーとか入れたシロップを打ちましょう。生地がしっとりします。しっとりが好みなら配合の中に水あめを入れたら(分量中の砂糖の2割くらいかな?)ますますしっとりします。
 ラップにくるんで冷蔵庫で一晩寝かしたら生地が落ち着いていい感じになります。
 冷凍保存もできます。
 販売する場合、原価率も2割くらいでパティスリーの万能選手です。
 私はナッツをキャラメリゼしたものを生地に入れるのが大好きです。キャラメルコンポートしたりんごも味わい深くていいです。香辛料はシナモンが鉄板です。
 キャラメルは最高です。安いし、おいしいし。火入れにより濃くしたり甘くしたり表現のしかたが無限なんですよね。


 

 
 


 

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