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〜音楽界の伝説エルヴィス・プレスリー誕生の秘話〜映画『THE GIFT』

私たちの日常にありふれている音楽の世界。今では日本でもK-POPが大きな流行りをみせていたりと、国境を越えて愛されている芸術の一つといえるでしょう。

音楽のジャンルは様々です。日本のJ-POPをはじめ、クラシックやジャズ、カントリーミュージックなど、どの音楽も長い歴史を積み上げてきたもの。

そんな中で世界に大きな社会現象を起こしたジャンルがロックンロールです。

音が大きく派手な演奏、エレキギターのソロ演奏などで人々の心を掻き立てるハードロック、そしてロックとポピュラーを掛け合わせた大衆向けのポップなど派手な印象を残す音楽ジャンル。

そもそもは1950年代のアメリカで生まれた大衆音楽を表すスタイルだったようです。ダンスをするための音楽や権力に屈しない生き方を表現する手段として、アメリカの人々に大きな影響を与えたとのこと。

このようなロックンロールの普及に大きく貢献した人物がエルヴィス・プレスリー。世界に与えたその功績はキング・オブ・ロックンロールと呼ばれるほど。

実は、SAMANSAにはロックロールが生まれたルーツともいえる、エルヴィス・プレスリーの音楽誕生秘話に迫った映画があります。

その映画の名前こそ『THE GIFT』です。
実は当時11歳だったエルヴィスが、音楽をはじめたきっかけはとても意外な瞬間からでした。

エルヴィスを知っていなくとも、その現実の瞬間がいかに大切かを教えてくれる作品。映画『THE GIFT』の解説を読んでいただけると幸いです。



<作品時間> 12分46秒
<監督> Gabriel Robertson
<あらすじ>
ミシシッピ州のテュペロの小さな家に住む一人の少年エルヴィス・プレスリー。彼が憧れていたのは西部劇に登場するカウボーイ。

兄弟を早くに亡くし、一人で過ごすことが多かったエルヴィス。そんな彼がよくしていたことは、家のバルコニーでラジオを流し、ライフル銃を触ること。

今日はエルヴィスの11歳の誕生日。母親が連れて行った場所は街の金物店だった。貯めたお小遣いでなんでも買っていいと言う母親だったが、ライフル銃を買うことは認めてくれない・・・。

落ち込んだ様子でお店を後にするエルヴィスだったが、その代わりに店員さんが用意したものに興味を持ち始める・・・。



◎世界のスター!エルヴィス・プレスリーの伝説の数々

今回のノンフィクションストーリーの中心人物となるエルヴィス・プレスリー(以下、プレスリー)。彼は一体どんな人物なのでしょうか?

際ほどを述べたように、プレスリーはロックンロール界でキング・オブ・ロックンロールと言われている伝説の人物。まさに世界にロックンロールを普及した張本人です。

そんな彼が伝説とまで呼ばれる理由には、人々の心を動かす様々な功績があったからこそ。

まずは42年の音楽人生で700にも及ぶ楽曲を世に残したこと。これはギネス記録として「史上最も成功したソロ・アーティスト」とも認定されているのだとか。

さらに影響を与えたのがパフォーマンス。人々を釘づけにする歌っている姿や興奮しながら表現する体の動きは、大きな賞賛や時には避難も浴びてしまうほど。それほど大きな影響を与えたということです。

そしてプレスリーの影響は音楽だけには留まりません。それは彼の甘党な生活にもありました。彼が好きだった、食パンにピーナッツバターを塗りベーコンやバナナを乗せたサンドイッチ。やがては「エルヴィスサンド」と呼ばれることに。

長年多くの人に愛されている食べ物なのだとか。

彼の音楽をはじめとし、最終的にはエルヴィス・プレスリーという人間が愛されていることがわかる伝説ですね。


◎エルビスが本当に欲しかった物

実は、プレスリーが最初に憧れていたのは音楽ではなくカウボーイでした。ミシシッピ州はアメリカの南部に位置します。そしてカウボーイを象徴する州とも言われているのが同じくアメリカ南部にあるテキサス州。

銃を自在に操るクールな男を身近に感じれば、当時11歳の男の子が憧れるのも納得することができますね。

しかし、注目していただきたいのが最初のラジオの音楽。早くに兄弟を失ったプレスリーは、おそらく冒頭のシーンのようにラジオを聞くのは趣味の一つだったとも考えられます。

当時ウエスタン歌手として大物だったロイ・ロジャーの音楽を聞いていたのも、実は音楽も好きだったからではないでしょうか。

これに繋がってくるのが、店員フォレストからおすすめされたギターを買うシーン。

いくらフォレストから勧められたとしても、あれだけ主張できる少年が嫌いな物を買う可能性は低いと思われます。

ギターを自ら買う選択肢を持っていなかったとしても、プレスリー自身は少年時代から音楽を心から愛していたことがわかりますね。


◎店員さんのとても深い言葉

とても印象に残るシーンの一つに、やはり店員フォレストとプレスリーの会話があるのではないでしょうか。

ライフルを買えずに落ち込んだプレスリーに、フォレストが落ち着いて話す言葉の数々は鑑賞者を引き込ませました。

まず、時代を象徴していたことがわかる西部劇への憧れです。
フォレストは「俺も9歳の時に西部劇が好きになった。ジングルバレル式の銃を持った。それを持ってると大人になれた気がして、なんでもできる気持ちになった。」と言っています。

この時代の西部劇は、今でこそ戦隊モノのヒーローのような存在。アメリカの成り立ちにカウボーイがいかに関係しているのかがわかります。日本のサムライのような存在ですね。まさに時代を感じさせる台詞です。

やがてはギターと銃の比較の話へ。
フォレストが話した内容は・・・

「銃が活躍したのではなく、銃を使った勇敢な人が活躍したんだ。持つ人によって変わる。でも命を奪うからあまり役には立たない。」

「ギターを弾けば自分が変わる。そして世界が変わる。」

本当に言ったのか定かではありませんが、フォレストが残した言葉は大きいです。まるで「ギターで世界を変えろ」とメッセージを込めているかのよう。

これらの言葉がなければ、プレスリーはギターを買うことなく家に帰っていた可能性もあるわけですから。

音楽スター誕生の瞬間ですね。

◎エルヴィスの音楽人生

映画はプレスリーがギターをバルコニーで弾くシーンで終わります。その後は音楽にどっぷり浸かった人生を歩むわけですが、順当な道を歩んでいるわけではなかったようです。

当時はトイレも水道もない小屋のような場所に住んでいたプレスリー家。13歳の時に公営住宅に引っ越すも貧乏生活。黒人の労働階級も多かったことで、黒人の音楽を聞くことが日常だったプレスリーでしたが、その時はゴスペルのショーを見るお金がないことも。

楽屋から入場をして無料で見ることもあったのだとか。

そんなプレスリーが人生の転機となったのは、レコードレーベルのサン・レコードの創業者が彼の音楽を聞いた時だったそうです。それがきっかけでプレスリーも公演ができるように。

当時の気持ちとして「初舞台の時には死ぬほど緊張した。観客の声が怖かったんだ」との声も残っているのだとか。その後もプレスリーは紆余曲折を経て、音楽界へ伝説を残していくのでした。

今や伝説の人となった人間でさえ、自信のない発言をしていたことに人間らしさを感じます。さらには、彼の伝説の始まりも何気ない出来事から。

私たちに、人生は本当に何があるのかわかないことを思わせる大切な映画であることに間違いありません。

あなたもスターの始まりの瞬間をこの映画で感じてみてください。

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