ーこの世の中、異常なのか普通なのか・・・幸せになれない理由を暴く?!ー映画『ノーマル』
なぜお金や物って、いくらあっても足りないのだろう・・・
そうやってふと考えることがあります。
様々な欲が我々を取り巻くこの世の中。
一つ手に入っても、また他に欲しいものが出てきて
それが手に入っても、またさらに欲しいものが。
それは、まるで幸せを追い求める永遠ループのよう🌀
映画『ノーマル』は、資本主義社会を崩壊する裕福な主人公ダニーを描いたアニメーション作品。
今回は、
作品を動かす重要テーマについて
また、見逃したあんな要素など!
何度みても掴めない、この独特な作品がもっと面白くなる解説をお届けします!♪
● 「普通」って何のこと??
作品のタイトルでもある『Normal』
これは、直訳すると「ふつう」。
なぜ監督は、このタイトルにしたのでしょうか?
便利なものが増え生活が豊かになる一方、
何かが手に入れば入るほど
不思議ともっと欲しくなってしまいます。
もっと機能的な家具
もっと速いインターネット
もっと広い部屋
でも、「もっと」って本当に必要なのか・・・?
このようにもっともっと求め続ける中で、幸せを感じなくなってしまう。
そしていつしか、普通の幸せが何かわからなくなってしまう。
そんな幸せが掴めない世の中を
「普通」と呼んでいいのか。
そういった監督の疑問がこの作品に繋がったそう。
同時に、複雑なトピックだからこそ独特でポップな描写で描きたかったとか
おかしな描写で、おかしなこの世の中を描くことが
一番納得いったと監督は思ったのです!
● カール・マルクスって一体誰?
作品に登場する歴史的人物カール・マルクス。
彼の存在は、社会的なテーマを語るために欠かせなかったそう。
主人公ダニーの元に突如届いたマルクスの本。
そんなマルクスに影響され、
ダニーは資本主義を崩壊してヒーローになることを決意!
一体、マルクスとは誰なのか?
そして彼は何を主張したのか?
19世紀、ドイツの経済学者として名が知られたカール・マルクス。
この時代、英国の産業革命によって資本主義が成立しました。
そこでマルクスが目撃したのは、資本主義によって拡大した貧富の差。
衝撃を受けたマルクスは、原因である資本主義を強く批判し
いずれ資本主義は崩壊されると予言。
資本主義(Capitalism)とは、
個人個人がお金などといった資本を自由に所持し、商売ができるシステム
自分次第でお金を稼ぐことができる一方、
失業のリスクや貧富の格差が発展するリスクが。
そんな資本主義を滅ぼすという任務を
今回の作品でマルクスは、とある国民に任せます。
それは、裕福な暮らしを手に入れていたダニー。
そこでダニーは、
「なぜ僕に頼むの?」とマルクスに問います。
するとマルクスは次のように答えます。
裕福であっても幸せを感じなくなったダニーは、
資本主義と同じぐらい世界に有害だと訴えているように聞こえます。
しかし、マルクスの助言通り
世界を救うため資本主義の崩壊に挑んだダニーは、
逆に世界を滅ぼしてしまいました。
そんなダニーにマルクスが最終的にこう言います。
きっとマルクスは、
資本主義で回っている世の中を崩壊することは、
世界全体が崩壊すること以上に
複雑で難しいことなのだと語っているのでしょう。
● ダニーの帽子に注目!
複雑なテーマを語る上で、
独特な描写とナレーションによって描かれたこの作品。
色んな情報が詰まっているため
一度見ただけではなかなか掴みにくいのも、作品の魅力ですね!
そこで注目するべきポイントが・・・
ダニーの帽子!
実は、ナレーションでは語られてない
ダニーの感情が描かれていたんです!
例えば、
作品冒頭で裕福なダニーが紹介されている間・・・
ダニーの帽子にはグッドマークが!
しかし、なんでも手に入りすぎて幸せを感じないダニー
その時、帽子には・・・
バッドマークが現れてます!
このように作品を通して
常にダニーの帽子が感情によって変わっていくのです!
そんな作品中に隠されたヒントは、他にもたくさんあるはず!
だからこそ、観た人それぞれ異なる解釈がありそうですね!
色んな捉え方を語ってみるのも面白そう!
ぜひ、隠れた要素にも注目しながら
映画『Normal』何度でもSAMANSAでご覧ください♪
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