前回の投稿で、"い草"の退色の事について少し触れましたが、今回はその辺りのことを少し深掘って見たいと思います。 畳を使いっぱなしのまま自然に退色させると、濃い目の褐色になって行くと書きましたが、それではいけないのか? 普通の部屋の中で座る場所の「畳」では、良い「畳」は乾拭きなどお手入れをしながら使っていただくと、綺麗な褐色になっていきます。 それはそれで美しいのですが、床の間に龍鬢表を使うと言う事は、それだけでは無い機能を持たせてあります。 その機能とは? 元々、龍鬢
前の記事で書きかけた「い草の加工」の事を少し書いてみようと思います。 "い草"の加工と言っても実は色々あります。 単に、い草でゴザ(畳表)を織る事も加工といえますし、染めて色を付ける事もそうです。 我が家で行っている加工とはそれらとは違い、天日干しによる退色加工になります。 退色加工?ってどう言う事? 普通の青い畳も放っておくと日に焼けてどんどん退色して、褐色になって行きますが、それをあらかじめ、ゴザを織る前にい草がバラバラの状態の時に天日干しで退色させてしまう事をやっ
最近気がついたこと、一般の方とお話ししていて気がついたのですが、そもそも畳表を畳屋さんが作っていると思われている方が意外と多いなと感じます。 ですが、それは違うんです 知っている方には「なにをいまさら」と言われると思いますが、意外と勘違いされているようなので一応ここで書いてみたいと思います。 畳表とは 畳の表面に縫い付けられている"い草"で織られているシート状の「ゴザ」の事です。 畳とは 畳床と呼ばれる土台とゴザと「畳縁」を縫い合わせてある物を指します。
今更ながら、noteを書いてみようと思います。 私は広島県尾道市に住む、山根と申します。 100年以上続く畳表制作の家業「山根商店」の代表を務めております。 私は伝統的な技術を守り、畳表作りしています。 残り少ない龍鬢表製作者であり、ホテルや宿泊施設、神社仏閣等で採用されています。 龍鬢表やい草を使った色々な物を作っています。 各地の文化や伝統に触れることも大好きです。 これまでも、ブログは少し書いてりしていましたが、noteでは、仕事にまつわる事や日本