1度許すとつけあがり、自由だと無法地帯になるのか

許すと、どんどんつけあがるから。
そんなふうにいうことって、結構あるんじゃないかな。

そうやって、ルールはいっぱい増えていくのではないかと思っている。
みんなが気持ちよく過ごすために。
みんなが気持ちよく過ごすために、少し自分や我が子を頑張らせてないか。

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私が、今の子育て支援施設で、働こうとおもったのは、ルールがあんまりないからだった。
例えば、下駄箱、カバン入れは一つしか使っちゃダメみたいな細かいのから、お子さんから目を離さないでくださいという、一般的?な、施設のルールも掲示していない。
スタッフは、保護者や子どもたちのために、できることは、なんでもできる。
オムツ忘れちゃっても、貸し出しあるよー。とか、ちょっとコンビニ行く間お子さん見とくよ〜とか。

非常に自由なのだ。
言ってくれたら、子どもはもちろん、保護者の方が寝るのもありだと思ってる。いや、過去に寝たママも何人もいる。
夜泣で全然寝られなかった日だってあるじゃない。

日々頑張っている母が、頑張らなくて済むのが、こういう親子のひろばなんだと思う。

でもさ、そんなに自由だと、横柄な保護者が増えるんじゃない?子ども放ったらかしで、迷惑かけるようなルーズな場になっちゃうんじゃない?

と、直接聞かれたことはないが、そんな疑問を持った方がいたら、お答えしたい。

毎日私は、親子の優しさに感動しているのだ。

スタッフが、できることを最大限やれる場にいると、実は必然的にやれないことも出てくる。なんせ、少数精鋭でやっているので。お預かりなんてあった日には、手が足りない。

例えば、あ、初めてさんに、もっと手厚くお話したいのに……と思いながら、他のことをしている時……

そんなときに、今日初めましての隣りにたまたまいた常連さんの母が、さり気なく手伝ってくれたりする。〇〇はここですと教えてくれたり、赤ちゃんと遊んであげてたり。我が子じゃないのに絵本読んでるって、光景もザラだ。
更に更に、スタッフの手伝いまでしてくれる方が!
スタッフがないちゃった子を抱っこしてたときに、常連のお母さんが、自ら宅急便受け取ってくれたときは、笑ってしまった。時給払わなければ(笑)

ランチタイムで色々準備してくれる方、泣いてる赤ちゃんを抱っこしてくれる方。おむつ忘れた方に、うちのあげましょうか?と言ってくれる方。

そして、バランスの悪い玩具につかまり立ちした我が子じゃない子が倒れないように、さり気なく玩具を支える方。
さり気ない、その自然な優しさに、キュンキュンしっぱなし!!

我が子以外の子も見ましょう、とか、子どもを自由にさせてあげましょうなんてルールもない。

スタッフとして、やっているのは、どの子も遊べる空間づくりや、関わり。と、どの子もなんて素敵なの!?ということを、周囲も含めて伝えること。
それから、常連の母もそうでない母も、パパもおばあちゃんもおじいちゃんもいやすい環境作り。
これに関しては、可愛らしすぎない空間みたいな環境づくりもあるけど、、内輪を作らない話の振り方。
いろんなお母さんたちが、どうしたら繋がりやすいか話しやすいか、自分を出せるか、振る話題や目線や、色々考えている私はたまに、バーのママではないかと思う。
ママのためのママバー開こうかしら。

手伝ってくれるママありがとうだけど、そうしなくても、全然良い。どの親子も気持ちよく過ごせるような空間をと思う。

もちろん、反省の日々である。
話を振ったけどあんまり話したくなかったかな?とか、もうちょっと、話を聞いてあげられたら良かったなとか、知識が足りなかったなとか。赤ちゃんの遊びのタイミング間違えたなとか……。

でも、小さなミスや、逆に泣かせてしまったときとか、インフルエンザでお預りをこちらからキャンセルしたときでさえ、お母さんたちが優しくて、本当にしみる……。

最初の頃、すごく不安そうで、なんでも聞いていたママが、同士を見つけて肩の力が抜けて、目を輝かせて、他の子とも関わり、遊んであげているのをみると、本当に嬉しい。

そして、そんな空間だと、肩触れ合って子ども同士が遊んでいても、ヒヤヒヤしないで笑って見られる関係になる。
せっかくいっぱい親子がいるのに、全く子ども同士関わらず、親子だけで完結してしまっては、他の子を見て育つ機会がなくなってしまう。そんな姿を、公園や、他の場所でいっぱい見てきた。

取ったり取られたり、泣いたり、一緒に並んで楽しんでたり、渡してみたり、子ども同士の関わりは大人が思ってる以上に多様で、そんなやり取りの中で相手を知る事ができる。

近づいて触ったら泣いちゃった、どうしよう私も泣けてきた、という赤ちゃんたちを、遠目で見て笑って「びっくりしたね」「触りたかったね」と、思いを受け止めてもらえたら、それだけで、どれだけ豊かな経験になるか。

そんな遊び仲間が出来たら、その先の母たちの心の支えにどれだけなるか。

そう思って、日々仕事をしているけれど、親にも子にも愛をあげたいと、思えば思うほど、
たくさんの愛をもらってしまっているそんな親子ひろばなのである。

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