果実

あなたは あなたのしわがれた手で
夏みかんをむいた

ベタベタするから
むくのがキライ、と

わたしが 言ったから

あなたは なんでもしてくれる
わたしが 望むことを

夏みかんに 蜂蜜をかけて食べると おいしいよって
わたしは あなたのしわがれた手を撫でながらいう

あなたを 失ったら
わたしは きっと 悲しい

夏みかんが 好きだから
あなたのしわがれた手が 好きだから



#詩 #詩を書く#詩作#ポエム

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