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虚実日記11月

11月1日
明日はバイトがないし何もやる気はないのでここぞとばかりに眠りに充てる。昨日の晩、寝るぞ、と強い覚悟でベッドに入った。時計を見ると15時半。こりゃいかん。生活の裾を直さねば。と、もそもそ布団から這い出て顔を洗いに洗面所へと向かう。しかし洗えど洗えどメガシャキが叶わない。部屋に出戻り力なく布団にダイブする。身体が雪崩れる。何処いった、だらし。どうやら今日という日は眠りに上限がなさそうだ。ぼんやり昼に引きずり込まれる低い午後。

11月2日
バイトの休憩時間はおとなしく過ごす。慎ましく健やかに携帯をいじるなどして漫然と憩う。ところが今日はみんなでわいわい賑わった。最古参の水口さんが〝ショートケーキはホールで食べる〟と言い出したからだ。ショートケーキをホールで食べる。見逃せない話題だと即座に察する。アタマは疑問で満たされクチから質問が溢れ出る。
「そんな食べるんですか?」「うん。食べる。」
水口さんは生粋の甘党だ。
「ホールって、どれくらいのサイズですか?」
ホールの大きさを知りたくなった。
「これっくらいかなー。」
水口さんは手でもってホールのかんじを教えてくれる。
「結構おっきいですね。」「うん、おっきいの。」
結構おっきかった。
「おしるこはねえ、ボウルで食べるの。」
水口さんがいれば話題に困らない。場が和む。
「これっくらいかなー。」
水口さんはやっぱり、手でもってボウルのかんじを教えてくれた。
「結構おっきいですね。」
ホールもボウルも必要なかった。手のかんじで充分だった。

11月3日
夕方ロッテリアに入ると隣の卓にばあさまふたり。どこか深刻そうに語らっている。聞くつもりはなかった。聞こえてくる。

ー24時間テレビは偽善。募金は嘘。チャリティは嘘。金儲け番組。マラソン走る意味がわからない。はやく終われ。

この手の意見は、文句は、番組とワンセットで夏の風物詩みたいなものだ。番組が近づけば、終わってからもしばらくは、こんな意見が巷でちらほら聞こえてくる。しかし今はもう11月。なにが起きてるんだろう。まさしく今、眼前で繰り広げられている光景なんだろうか。声量こそ大きくないものの、その語りっぷりは沸々とした怒りを感じさせる。聞くことかれこれ1時間は過ぎた。もしやこれ一年中言い続けているんじゃないだろうか。 誰がここまでディスれるだろう。番組への関心の高さよ。
それはそうとおれは今日からさっしーこと指原莉乃のことを「賢いから好き」と言い続ける。

11月4日
電車に乗った。向かいの席の男性を見て、この人はとてもハゲてるなあと思った。思ってしまったが、それはとても失礼かもしれなかった。おれは「思ってしまった」と言い換えることで何かしらから逃れようとしているのか、思ったものは仕方がないと片付けようとしているのか、わからなかった。しばらくすると男性は携帯をいじり始めた。左手で操作していた。あ。左利きだ、と思った。思ってしまったとは思わなかった。素直は作法と拮抗してお決まりみたいに誤配される。誰が悪いとかじゃないけど、何が悪いとかじゃないけどとか口ずさみながら。左利きのひとに「左利きなんですね」なんて言わなくていい。

11月5日
タピオカと演劇は無論、無縁でない。小道具として何気なくさりげなく〝今〟の象徴として登場する。「象徴」のチョイスとしては不用意で最高だ。行列は劇場にも繋がっている。

11月6日
時計をしない人は時計の外し方を知らない。
それ故、たった一度でも装着したが最後、だれかが外さなければ、締め付けの強さで死ぬ。今日はすっかりそれを忘れていて、危うくヒトを殺すところだった。

11月7日
ミュージカルが苦手だ。なんでかって、理由は明確で、いきなり歌い出すからだ。ふつう人はいきなり歌い出さない。とても不自然に思えるし、どう見ればいいのかよく分からず、ただただ困惑する。だから嫌だ。でもそんなことを言うと決まってミュージカル好きな人から批判がくる。ふだんの生活で突然鼻歌歌い出す時あるだろうとやってくる。「いきなり歌い出すのが嫌だ。」は禁句っぽい。しかし理由に即レスで反論されても苦手は苦手、理由さえ言えず八方塞がる。そこまでセットでミュージカルが苦手だ。

11月8日
キングコング梶原がYouTubeでやっている動画…要は〝カジサック〟を見る。ここ最近の習慣になっている。お目当て、芸人とのコラボ企画が愉しい。そしてカジサックは相槌がヘタクソ。「はあー!!」「なるほどー!!」決め打ちの相槌。オーバーにオーバーに嘘くさいリアクションを重ねて「ぶっちゃけ」で始まったトークをしっかり自分の手で台無しにする。ド世代だったはねるのトびらを見ていたときから感じていたことを未だに感じる。キングコングは喧しい。笑うときに足をバタバタさせて音鳴らす。何をそんなにノイズ立てる必要があるんだろう。ドラム叩くと踊るおもちゃ。

11月9日
YouTubeで昔のK1グランプリを観る。スペシャルリングサイドと題して長谷川京子が出ていた。見た目がまるで違う。若い。整形。ベタ踏みで音痴なおしゃべりだ。性根の悪さの片鱗よ。しかし考えてみれば一軍は藤原紀香。ハイテンションに絶叫したくなる。

11月10日
地元の友人と久方振りに食事をすることになった。昨日の晩とつぜん連絡がきて、じぶんも都合がついたので会うことにしたのだ。今日は一日予定がなかったので、昼から会ってランチでもよかったが、地元茅ヶ崎にはランチな空間はないから言うまでもなく晩ご飯だ。ディナーではない。地元には友人が少ない。一緒に会って食事までするとなると大層不思議な気分だ。入ったのはどこにでもあるチェーンのファミレス。しかし地元の店舗は普段使わないから落ち着かない。前を見れば久方振りが居る。気づけばコップは空になっていて水を注ぐ。ふたりして緊張しているのかもしれない。ぎこちなさ孕んで視線を逸らせば、隣のテーブルではお母さんと子どもが仲良くディナー。男の子はスパゲティーを口いっぱいに頬張り、食欲に靡いている。頬張るのは嬉しい。舌じゃなくて口で堪能。味は後半。食いしん坊は彼に任せたい。しばらくすると、食いしん坊は欲張り頬張り一皿ペロッとたいらげた。完食。お母さんは「よく食べたねー」とたいらげを褒めちぎる。いいな。いいな。褒められるのは気分がいいこと。おれもぜんぶ食べて褒められたい。お母さんはスマホを取り出し、見事にスパゲティーをぜんぶ食べきった彼の写真を撮っている。おれの前には久方振りが居る。

11月11日
「お稽古行ってきます」お?

11日12日
ナイツの漫才を見てオードリーの漫才とよく似ているなと思った。2組ともテンポ良くボケ、テンポよくツッコミを入れていく。たしかナイツ塙はYMOのファンだった。規則的に機械的にボケを繰り出すそれは、まさしくテクノだった。春日はテクノカットだった。都合がよかった。それはそうとナイツもオードリーも、それはそれは音痴だった。歌わずとも音痴だと感じさせる耳触り。おしゃべりは機械で、カタコトの英語をきいているときに匹敵するほどデコボコで。耳道は十分に整備されてないかもしれない。小ボケているらしいが、ボケの大小は依然としてわからない。

11月13日
今日は朝早くから東京にでる用があった。もちろん仕事とかじゃなくて、お金とか貰えるかんじじゃなくて、なんなら払うかんじで、ただただじぶんでじぶんの用を作っていたので行くのだった。時間通りに起きたはずが当たり前みたいに遅くなった。大慌てて家をでようとしたところ「送ってく?」と母から声が掛かる。お。と、ここぞとばかりに甘えることにする。最寄りの駅まで車で送ってもらう。到着。ぎりぎりだったはずが余裕のよっちゃん。時間があまる、車は早い。しかし前の電車はすでに行ってしまったようで、予定の電車に乗ることになる。仕方なしなはずが、すこし損をした気もする。電車を待っているあいだ今さっきみた画が頭によぎる。おばさんがSuicaを思いっきり叩きつけて改札を抜ける画。おばさん嫌なことでもあったのかと思いつつなにか連想する。ショットガンタッチ。スポーツマンNo.1決定戦てテレビの番組でやってたやつ。スポーツマンはここにいた。

11月14日
はたと目を覚まし、ねむねむな目をこすり時計を見ればあらあらな時間。今日はバイト。やばば。さあさ、急いで身支度を。真水で顔を洗い、朝飯そこそこに歯を磨く。クローゼットから適当に服をこしらえ、てんで粧し込めずとも先ずは一石と家をでる。昨日に引き続き母に駅まで車で送って頂く。乗車するなり耳に障るポップなノイズ。かなりの頻度で車内に響く。音の出元はドライブレコーダー。事故多発エリアですよーと親切心で注意勧告してくる。ありがたいが頻繁すぎる。何処も彼処も音が鳴る。角のたんびに音が鳴る。運転に差し支える。さては事故らせにきている。似ている。選挙のときの開票速報で、だれかが当選したときの音。何処も彼処も当選する。角のたんびに当選する。

11月15日
数日かけて、YouTubeにあがっているキングコングの漫才の動画を一通りぜんぶ見た。ぜんぶ見るという目標でぜんぶ見たので目標達成だ。これだけ見たというのに一向にハマらない。兆しがない。キングコングのネタは穏健だ。西野さんはとがっているけれどネタは反してオールドスタイル。面白に種も仕掛けもない。垣間見える、いや、前面に見える練習と鍛錬。その成果がここにある。M1などの大会でもやたらとその練習量を褒められる。練習する、練習する。本番で練習量を褒められる。練習する、練習する。本番で練習量を褒められる。褒められることは褒められるけれど、評価されるところ評価されているけれど、本人たち、いったいどんな気分だろう。けれど、どうしたって彼ら、しゃかりき頑張っている。なんなら漫才冒頭言っている。「しゃかりき頑張ろうしゃかりき頑張ろう」キングコングは今日もどこかでしゃかりき頑張っている。

11月16日
和田アキ子がいつもの調子で尋ねる。
アコ「君は何をされてる方なの?」
和田アキ子は人の素性がわからないと爆発する。

11月17日
「防犯上 従業員がトイレを使用します」
トイレにある、この張り紙を見るたび色々考える。従業員が使用することが、どう防犯に繋がるんだろう。従業員用のトイレはないから巡回も兼ねての使用てことだろう。それならそうと書いたらいい。防犯上ってのは後付けだ。防犯先行だとしたら、おしっこかけて撃退とかするんだろうか。そんな対ミミズみたいなことあるものか。あたま巡らす。そういえば、防犯上トイレはありませんってことがある。犯罪を未然に防ぐためにトイレがない。んー。「防犯上」は万能だ。

11月18日
なんでか知らんが夕方エンタの神様やっていた。ザ、みたいなエンタの神様っぽい如何にもな芸人がぞろぞろでてくる。それは半ば見世物小屋。2008年にブレイクした芸人は?という触れ込みで世界のナベアツとジョイマンが紹介されている。「1.2.3!」て言ってるなあと思ったら片や「ナナナナ〜♪」て言っている。そんなに数字ギャグな年でしたっけ?2008年。

11月19日
今日は雨降りさんだったので家に引き籠り洋画に浸る。ジャンルはホラー。ベタベタな展開に反吐が出る。気持ち膠状。シーン。女性の役が追い詰められる。これまでか、というところで女性は悪役の男性のキンタマを蹴る。男はたまらず悶絶。隙を見て逃走し何とか事なきを得る。女性が男性を撃退する手段としてキンタマを蹴るってお決まりだ。シーンを簡単に成立させられるし映えるっちゃ映える。でもそれしかないかのか。キンタマを蹴る。令和の時代にキンタマを蹴る。雨を防ぐには傘しかないわ、キンタマは蹴るわ。令和って一体なんなんだ。

11月20日
NHKの音楽番組に宇多田ヒカルが出ていた。見るつもりはなかったけれど惹きつけられて気づけば最後まで見ていた。歌声はもちろん魅力で、聴き入る訳だけど、それとは別にプラスαで、この人はどんなことを喋るのかなあとか、何を考えてるのかなぁとかとっても気になる。宇多田ヒカルってだれにとってもそんな存在なんじゃないか。勢いそのままYouTubeを開いて宇多田ヒカルで検索するとデビュー当時の動画がでてきた。緊張からかトークもままならずひたすら眼の置き場に困っている。眼の置き場に困ってキョロキョロキョロキョロ挙動不審気味。いわゆる「宇多田ヒカル」のパブリックイメージ。てかミラクル。宇多田ヒカルはやっぱり宇多田ヒカルをやっていた。おれはといえばそんな宇多田に夢中で目を離せなかった。

11月21日
蜷川実花といえばお花畑。鮮やかな色彩の花をたくさん摘む人。

11月22日
珍獣ハンターでお馴染みのイモトアヤコが今日11月22日に結婚したらしい。風の便りで事を知る。お相手は、世界の果てまでイッテQ!の石崎ディレクター。ふだん観てないので、はて。である。番組共演者は驚きと共にふたりを祝福。世間も祝福ムードでいっぱいになった。らしい。どうやら。
おめでたいことだ。イモトには会ったこともしゃべったこともないがおめでとうだ。おれだって一変させずに祝福する。しかしイモトの眉はなんだ。なんであんなに太いんだ。今となってはわからない。いや、最初からそもそもわからない。

11月23日
目を覚ませば散々な雨降り。身体を起こした瞬間から気持ちがブルー。雨色で染まっていく。長靴履くか履かねばか…でもあれはめんどいよ。履けば都だが履くまでが遠いよ。靴選びは履きやすさ重視、履き心地重視でしているから履くとなるといちいちめんどい。傘のアレを考えた人は天才だ。アレ。お店とかにある、傘入れるだけで傘袋つけられるお馴染みのアレ。濡れることなく傘袋つけられるなんて画期的すぎる。好き。そうはいっても歩みを進める。つか走って駅へと向かう。なるべく足早でなるはやな感じで。長靴「足」と靴で境目アリ。じぶんの身体とそうじゃない部分と。やっぱり靴は無感覚であればあるほどいい。駅に着いたら次の電車までは時間があって、ホームで雨風に晒される。横風に乗った雨が、そうじゃない部分を次々と濡らしていく。寒いから、定位置、手はポッケ。傘は地球に横たわる。

11月24日
「日本マクドナルド」
電車の広告で見かけてぞっとした。この文字列が与える畏怖は一体なんだろう。おれはマクドナルドを知っていたが日本マクドナルドの存在は知る由もなかった。おれが今まで足繁く通っていたマクドナルドは日本マクドナルドだった。大変な事実だ。
日本マクドナルド。
マクドナルドに日本がついている。

11月25日
ベースボールには乱闘がつきものだ。メジャーリーグには正式には記されていない暗黙の了解がたくさんあって、破った選手やチームは罰として報復措置をくらう。わかりやすく言えば、ピッチャーがバッターにわざと球をぶつけたりする。ぶつけられたバッターは当然怒って、ピッチャーに駆け寄り、乱闘は始まる。乱闘には両チームのメンバーが律儀に全員ちゃんと参加する。メジャーには、「乱闘には全員参加する」というこれまた暗黙の了解があるからだ。乱闘は英語でbenches clear.ベンチが空になる。この両チームの選手が全員乱闘に参加するまでの過程は見ていて楽しい。乱闘は怒りに任せて始まる訳だが、全員が参加できるまでには少々時間がかかるから選手によりけりロスがある。乱闘おっ始めた選手同士、フィールドにいる選手たちは始まり次第すぐに現場に着到できるが、ベンチの選手はそうはいかない。広いメジャーのフィールド。一番遠い(深い)センター辺りのブルペンから、駆け足で一流ピッチャーがやってくる。中継ぎも抑えも関係ない。みんな仲良くやって来る。駆け寄る姿が愛おしい。伝えたいのはただそれだけ。ここはアメリカ、ベースボールの聖地だ。

11月26日
深夜、終電が最寄り駅に着く。
下車して改札をくぐる。
茶色。
目に差し込む怪しい物体。
ひと目では正体わからず、なんだろう?と吸い寄せられるように近づく。
見ればそれは毛布。
小さく、丁寧に、畳まれていた。
なーんだ。と無視をして南口の階段を降りていく。
階段を降りると、降りた先にまた物体。
辺り一面を赤みがかったナニカが覆っている。
なんだろう?と恐る恐る近づいていく。
見ればそれは毛布だった。
なーんだ。と無視をして自宅へ向かう。

11月27日
ネットをサーフィンしていたら
宇垣のウェーブがやってきた。

ー その人それぞれに、やっぱ地獄があると思うんです。私には私の地獄があるし、あなたにはあなたの人生の地獄があるのだから。ふりかかってくる災難や、どうしようもない理不尽をひとつひとつ自主的に受け止めるには人生は長すぎる。そんな時は、わたしはマイメロだよ〜⭐︎難しいことはよくわかんないしイチゴ食べたいでーすって思えばたいていのことはどうでもよくなる。

ああ、おれにとっての地獄ってこれのことか、と思った。マイメロのことは詳しくないからよくわからない。イチゴも食べたくない。

11月28日
ミキのふたりは人気に差があるという。弟の亜生は人気者、兄の昴生は不人気者らしい。弟はどうやらイケメンとされているようで、お笑いファンの女性からはチヤホヤされてるっぽい。かれらの漫才のネタでは、ときに兄は「うんこ」と間違えられたり、うんこ同然の扱いを受けることもあるくさい。果たして何がかれらをそうさせるのだろう。真相はわからない。ただあるのは〝弟の亜生は官能グラビアに挑戦したことがある〟という事実だけだ。これはイケメンしかなし得ないことであろうから、かれの方はイケメン確定である。しかしなぜに弟はイケメンなのか。いや、「イケメン」として扱われるのか。そして兄はほぼほぼうんこなのか。かれらは兄弟漫才師なはずである。もしかするとネタの役割にヒントがあるかもしれない。弟はボケ、兄はツッコミだ。役割こそが人を機能させる。ところでかれらは顔面が似ている。兄弟だからだ。

11月29日
受験において夏を制するものは受験を制す。ゴルフにおいてパットを制するものはゴルフを制す。箱根駅伝において山を制するものは箱根駅伝を制す。ボクシングにおいて左を制するものは世界を制す。
夏とパットと山と左を制したい。受験にゴルフに箱根駅伝にボクシングにおれはなんの興味もない。

11月30日
朝、無駄に早起きをしてしまい「朝だ!生です旅サラダ」を目をこすりながらダラダラ見る。言わずもがな本当に無駄な時間である。番組では、岐阜県は長良川で行われている鵜飼いの特集が組まれていた。名前も知らぬ女性リポーターが遊覧船に乗って鵜飼いの魅力や歴史、料金など様々な情報を視聴者に伝えている。スタジオにいる番組レギュラーの勝俣州和は、リポーターからの情報を耳にする度
〝へえ!〟とか〝そうなんだ!〟とか漏れることなく大きなリアクションをとっている。かれは本当に話を聞いているんだろうか?
番組リポーターによると
(彼女たちには〝旅サラダリポーター〟という名前があるようだ。どんなものにも名前はあるものだ)
鵜飼いの歴史は古く、日本ではおよそ1300年も前から行われてきたらしい。漁法の紹介がなされる。舟首に篝火をつけた「鵜舟」に、鵜人が舟いっぱいに乗り込み、2.3羽の鵜の手縄をさばき、操り、柏手を打って驚かせた鮎を次々と鵜が捕えていく。鵜人と鵜の呼吸を合わせることが重要なんだそうだ。つまり鵜飼いの歴史は鵜と鵜人の歴史とも言える。ちなみに沖縄では鵜人のことを「うんちゅ」と呼ぶらしい。なるほどなるほど。いや、すべてがすべて、ぜんぶうそ。ハナからウソだ。なんてね(^_-)だ
なんでも鵜呑みにするな。


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