喬太郎白酒二人会(関内寄席)と、「花見の仇討」メモ2023春

【季節感ゼロ注意報】
〜ただいま過去のキロク掘り出し中です〜

毎年恒例、横浜市は関内ホールで開催される喬太郎師匠と白酒師匠の二人会に今年も。この二人会はあるようで、そんなに多くないので、年に一度とはいえ定期開催は嬉しい。

でも、どうしよう。
楽しかったこと以外、なにも記憶にないのだが!

Twitterの引用以上のことを書けそうにもないので、この日の高座に関連して、今年出会った「花見の仇討」についても記しておきましょか。

関内寄席 柳家喬太郎 桃月庵白酒 二人会

柳家やなぎ フラグ短命
白酒 代書屋
喬太郎 転宅

喬太郎 侵略指南
白酒 花見の仇討

20230402
関内ホール

* * *

「花見の仇討」に関するメモ書き

今年の春は「花見の仇討」のあたり年で。
雲助師匠・今松師匠・白酒師匠と好きな師匠方の三者三様の高座を観ることができた。しかも確か1週間のうちに立て続けに出会えたんじゃなかったかな。
ちゃんと感想を書き残していなかった時期だから記憶が若干あいまいだけど、思い出しつつメモがわりに軽く。

◉ 白酒師匠版

白酒師匠の「花見の仇討」はなんといっても「やまのマタギ──!」に尽きる。最&高。

喬太郎・白酒二人会の感想(Twitter)にも書いたけど、金ちゃんと六ちゃんがなんともかあいらしい。観ているだけで、一緒に汗だくになっちゃう。

最初は稽古するのも渋々だったのに、お山に再登場する頃には「もう一回稽古しておかない?」という頑張りやさんっぷり。何より白酒師匠の演じる"アホの子"は絵面からして愛さずにはいられなくって、ずるい(ダイスキ)。
語彙があからさまに子どもっぽくなるのも、いとおしい。

掛け声は、
「っ、せーのっ!」「しょうぶ。しょうぶ──!」

2023年鑑賞記録
03/08 白酒ひとり グッドバイ
04/02 関内寄席 喬太郎白酒二人会

◉ 雲助師匠版

雲助師匠版は、人だかりに引き寄せられて、先に何があるのか知らんけど、とりあえずつられて駆け出す、名もなき江戸っ子たちがダイスキ!
誰ですか、雲助師匠が走っているところを想像できないと言ったのは!w

あとね、ご趣向が始まってから、六ちゃん(?)が観衆の目を意識して、お芝居に集中できないのもスキです。「あぶないよ!集中してっ」と心のなかで声をかけてしまうのはわたしだけではないですよね? ね?

掛け声は、
「ひのふのみ!」「勝負、勝負──!」

2023年鑑賞記録
03/12 らくご長屋 五街道雲助独演会
04/15 朝日名人会

◉ 今松師匠版

雲助師匠や白酒師匠に比べると、さっぱりとした印象の今松師匠の「花見の仇討」。それなのに、花見の浮かれた時分の空気感を感じられて、終始ふわふわと、噺にただよっているだけで楽しかった! す、すき〜。

セリフ読みのお稽古をあからさまな棒読みにするなどの過剰なことはなさらないけど、仇に巡り合ったときのびっくりしたお芝居が〜。お顔〜。今松師匠の顔芸を見れたのが、もうたまらんかった……!

割台詞のあとの掛け声は忘れてしまったので……
なんじの名は、「黒煙ごへいた」よな!
(いや、「ごへいた」は雲さんで、今松師匠は「〜ざえもん」だったかな……あいまい。)

2023年鑑賞記録
03/11 この人を聞きたい(第155回)今松ひとり会(その31)[NEW!]

雲助師匠版と今松師匠版は、集まってくる江戸っ子たちの様子が描かれているのも好き。
"乞食のお産"に、持ってもいない財布をスられたと勘違いする男。やじ馬たちのいい加減さに、これまた、なんとも楽しい気分になる。

「花見の仇討」はこれまでも好きな噺のひとつだったのだけど、今年新しく今松師匠版に出会えて、今までにない多幸感に浸ってしまった。絶対に来年も聴きたい。

好きな噺に、好きな師匠の口演でめぐりあうと、師匠のことをより好きになっちゃうし、噺自体ももっと好きになる。わたしの幸福のスパイラルが、とどまることを知らない。

書きながら思いかえしては、またシアワセの自家発電。わたくし、おめでたい頭でよかったな!

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